(ブルームバーグ):原油価格が13日の取引で急上昇。米国とイランが新たな攻撃を実施したことを受けた。ホルムズ海峡の通航を巡っては、双方が食い違う説明を示している。
北海ブレント原油は1バレル=79ドルを上回り、前週に5%超上昇した流れを引き継いだ。米国産指標のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は74ドル近辺で取引されている。
米中央軍は13日、12日にホルムズ海峡を通過する商船への攻撃能力を低下させることを目的に、イラン国内の数十カ所を攻撃したと発表した。
イラン政府は12日、ホルムズ海峡を「追って通知があるまで」封鎖すると宣言した。イラン軍は報復措置として、ヨルダンやカタールを含む中東地域の米国の同盟国に対し、ドローン(無人機)とミサイルによる攻撃を開始した。また、クウェートは沖合の掘削施設が攻撃を受け、損傷したと明らかにした。
原油相場は今月に入り反発している。戦争リスクが再び価格に織り込まれたことで、暫定的な和平合意を背景に供給増加への期待から5月から6月にかけて下落していた分を取り戻した格好だ。
国際エネルギー機関(IEA)は10日、今回の軍事的緊張の再燃により、減少した世界の石油在庫を年内に積み増す取り組みが頓挫する恐れがあると指摘しており、紛争が長引いた場合に世界経済が直面するリスクの大きさを改めて示した。
MSTマーキーのシニアエネルギーアナリスト、ソール・カボニック氏は、今回の攻撃の応酬は依然として緊張を高める内容ではあるものの、「全面戦争には程遠い」と指摘。「攻撃が続き、ホルムズ海峡の通航が引き続き慎重な状況に置かれる限り、原油価格は徐々に上昇していく可能性が高い」と述べた。
ホルムズ海峡における船舶の往来は13日にはほぼ見られなかった。それでも、多国籍の海上情報機関である共同海事情報センター(JMIC)はオマーンが調整する南側の航路は引き続き利用可能だとしている。
欧州の天然ガス価格も、情勢悪化によって供給に支障が生じるとの懸念から上昇した。先物価格は一時2.7%上昇した。前週は約8%高だった。
今回の緊張激化により、外交的解決への期待も後退している。イランのガリバフ国会議長は、「一方的なディールの時代は終わった」と指摘した。イランはまた、交渉を再開するには、まず米国がホルムズ海峡の通航とイラン産原油輸出の正常化に関するこれまでの約束を履行しなければならないと主張した。
週末に発生したクウェートの掘削施設への攻撃は、ここ数週間でエネルギー関連インフラを直接標的とした初の攻撃となった。カボニック氏は、紛争がエネルギーインフラ全般への攻撃に拡大すれば、原油価格は1バレル=100ドルに達する可能性があると指摘した。
原題:Oil Jumps as Conflict Over Hormuz Escalates With Fresh Strikes(抜粋)
(第2段落以降に新たな値動きなどを追加して更新します)
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