ホルムズ海峡では8日、米国とイランの停戦が危うい状況となる中、数隻の石油タンカーが通過したとみられる。

7日に船舶3隻が攻撃を受けてからわずか数時間後には複数のタンカーがホルムズ海峡の通過を開始、あるいは完了したことが確認された。直近で海峡を通過したのは、ギリシャ船主の超大型原油タンカー(VLCC)「Delos」で、7日にオマーン湾で最後に位置情報を発信した後、8日にペルシャ湾に再び姿を現した。

ただ、不透明感は依然として根強い。インド船籍の大型タンカー「Lila Vadinar」はムサンダム半島の先端まで到達したものの、その後引き返した。6月の米国・イラン暫定和平合意後にはホルムズ海峡の通航は拡大していたが、ここ数週間から数日にかけて通航船舶数は減少している。

8日の通航は、トランプ米大統領がアンカラで、イランとの暫定的な停戦は終わったとの認識を示した直前のものだ。

ほころびの兆候があった停戦

トランプ氏の発言が実際に何を意味するのかはなお明らかでないが、この数日間で停戦のほころびを示す兆候は相次いでいた。米国は船舶攻撃への報復としてイランを空爆したほか、イラン産原油の販売を一時的に認めていた措置を撤回した。

イラン側は米国の対応によって両国間の覚書の主要部分が機能しなくなったと表明したが、どのような措置を講じるかについては明らかにしなかった。

ホルムズ海峡では、新たな攻撃の恐れが通航の回復をさらに遅らせる公算が大きい。船主はすでに、海峡を通過するかどうかだけでなく、どの航路を選ぶかについても、いずれか一方を刺激することを避けるため、これまで以上に慎重な判断を迫られている。

海事リスク分析会社マリスクスは8日、顧客向けリポートで「今後のタンカーの運航は、既存の貨物契約よりも、その時々の安全保障環境に左右されるようになる」と指摘した。

オマーン沿岸寄りの航路では米軍の支援があるものの、イランは海峡における支配力を誇示し続けようと攻撃を強めている。

もう一つの選択肢は、海峡中央寄りを通る航路だ。イランはこの航路を自国が管理しているとしており、安全な通航にはイランの承認を得る必要がある。このルートを利用する船舶は、コンプライアンス上の問題や二次制裁のリスクに直面する。

原題:Tankers Trickle Through Hormuz as US-Iran Truce Faces Test (2)

(抜粋)

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--取材協力:Stephen Stapczynski.

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