(ブルームバーグ):アサヒグループホールディングスの今期(2026年12月期)業績は、サイバー攻撃によるシステム障害の影響を受けた前期から大幅な回復を見込む。営業利益は前期比60%増の2970億円を計画し、ブルームバーグが集計したアナリスト10人の予想平均2765億円を上回った。

発表によると、国内での販売回復に加え、プレミアム化の推進などが寄与し、売上収益は前期比11%増の3兆2200億円となる見通し。3兆円の大台を初めて超える見込みだ。
同日の会見で勝木敦志社長は、「昨年はシステム障害により一時的に足踏みを余儀なくされた」と述べ、自身や最高財務責任者(CFO)を含む計4名について月例報酬を3カ月間20%減額すると説明した。一方で、今期は通常時より販促費を60億円程度積み増すことで、業績はV字回復を見込むとした。
バーンスタインのアナリスト、ユアン・マクリーシュ氏は、会社側が示した26年12月期の業績見通しを「保守的」と評価した。ただ、事業利益が前期比11%増となる見通しについては、同社が中期目標として掲げる成長率(1桁後半から10%台前半)と整合しているとの見方を示した。
勝木氏は株主還元について、投資家との対話で今年自己株式取得を必ず実施してほしいという声は聞かれていないとした上で、今年は「自己株買いをしない可能性はある」とした。
一方、同社はサイバー攻撃による売上収益への影響が、25年第3-4四半期の累計で約695億円、事業利益では約200億円のマイナス影響だったと開示した。こうしたシステム障害関連費用などを織り込み、6月には25年12月期の営業利益予想を従来予想から700億円減額していた。
決算発表後の株式市場で同社株は、26年12月期見通しが市場予想を上回ったことを受けて買われ、一時前日比6.2%高の1709.5円と、25年2月17日以来の日中上昇率を付けた。終値は3.1%高の1660.5円だった。
(記者会見の内容を加えました)
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