(ブルームバーグ):国際サッカー連盟(FIFA)が出場停止処分の適用を見送ったことを受け、サッカーワールドカップ(W杯)の米国代表FWフォラリン・バログン選手は6日(日本時間7日朝)のベルギー戦に先発出場した。米国は1ー4で敗れた。今回のFIFAの判断には、反発が広がっている。
バログン選手は先週の試合でレッドカードを受けたため、本来であればベルギー戦を欠場する見通しだった。米国が勝利すれば、20年以上ぶりの準々決勝進出となっていた。
トランプ氏「再検討求めただけ」
トランプ米大統領は6日、バログン選手への退場処分を巡って、FIFAのインファンティノ会長に処分見直しを求める電話をしていたことを明らかにした。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「私がしたのは再検討を求めただけだ。反則だとは思わなかったからだ。こういうことには自信がある。反則だとは思わなかった。優れた選手同士がぶつかり合い、もつれただけだと思った」と語った。
さらに「FIFAは正しい判断をした」と発言。「最高の選手が出場する試合を見たいものだ」とし、リオネル・メッシ選手やクリスティアーノ・ロナウド選手、ハリー・ケイン選手らW杯のスター選手の名前を挙げた。
そのうえで、バログン選手への出場停止処分について、「この素晴らしい大会に大きな汚点を残すことになっていただろう」と語り、証拠や根拠を示さないまま、審判の公正性にも疑問を呈した。
バログン選手は先週のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で相手DFへのファウルによりレッドカードを受け、一発退場となった。レッドカードを受けた選手は次の試合が自動的に出場停止となるため、ベルギーとのベスト16戦は欠場すると見込まれていた。しかしFIFAは5日、同選手に対する出場停止処分を異例の形で取り消した。
FIFAは6日午後、この判断を下す権限があったと説明する声明を公表した。ただ、具体的な理由は示さなかった。
FIFAは声明で、「サッカーにおけるレッドカードの処分の扱いを見直すことは、現代の競技において目新しいことではない」と説明した。
ベルギーの異議受理せず
この対応は大会関係者の間で大きな反発を招き、ベルギー・サッカー協会(RBFA)はFIFAに異議を申し立てていた。欧州サッカー連盟(UEFA)は「理解できず、正当化もできない」と批判し、FIFAが「レッドライン」を越えたと非難した。
しかし上訴委員会は、RBFAの申し立ては「受理できない」と判断した。その理由について、RBFAはFIFAと米サッカー連盟の間で進められている手続きの当事者ではないと説明した。
これに対しRBFAは、決定はFIFAの規則に違反すると主張。「現在に至るまで、この決定の根拠について説明を受けていない。また、手続き開始以来求め続けている決定書の写しや、バログン選手の出場資格を認めた理由、審判報告書も受け取っていない」としている。
FIFAはバログン選手を巡り、懲戒規定第27条に基づき、自動的に科される1試合の出場停止処分を取り消した。同選手は代わりに1年間の執行猶予処分となり、この期間中に同様の違反を犯さない限り出場資格を維持する。
FIFAがベルギー側による決定内容に関する追加情報の提供要請を退けたことを受け、RBFAは、6日夜(現地時間)にシアトルで行われる試合の米国代表メンバーにバログン選手が登録された場合、法的対応の選択肢を検討すると表明した。
RBFAは「これにより、今後取り得るあらゆる対応の可能性が残された」と述べた。
原題:Trump Says Asked for Red Card Review, FIFA Made Right Move (1)、Balogun to Start for US Amid Backlash After FIFA Suspends Ban(抜粋)
(試合結果を加えて更新します)
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