(ブルームバーグ):ドイツ政府は2027年の新規純借入額を1180億ユーロ(約21兆8000億円)とし、4月時点の見通しから約7%引き上げる。
背景には、税収が想定を下回っていることに加え、金利上昇に伴う債務返済費の増加や、失業給付を担う連邦雇用庁への追加資金拠出があるという。複数の財務省当局者が匿名を条件に明らかにした。
メルツ首相とクリングバイル副首相兼財務相はこのほど、年金や医療、税制を対象とする改革策を発表した。内閣は6日、27年予算案と合わせて、一連の施策を承認する予定となっている。
今回の改革は、ドイツの社会保障制度の長期的な負担を抑制するとともに、低・中所得者層の所得税負担を軽減することを目的としている。ロシアによるウクライナ侵攻以降、回復に苦戦してきたドイツ経済は、イランでの戦争の影響でさらに停滞し、財政と労働市場に悪影響が及んでいる。
政府は、補助金削減や各省庁にわたる歳出抑制によって基本予算の支出を削減する一方、酒類、たばこ、プラスチックへの増税で追加歳入の確保を目指す。
一方で、27年に予定される約1400億ユーロの国防費と、5000億ユーロ規模のインフラ投資計画は、ドイツ憲法が定める借り入れ制限の適用対象外となる。
クリングバイル氏は、同年の連邦政府歳入を5550億ユーロと見込み、利払い費は約40%増の420億ユーロ弱に膨らむと予測している。予算案は閣議決定を経て、秋に承認を得るため議会に提出される。
同氏は5日、公共放送ARDのインタビューで、「私が財務相に就任した時点で、27年予算は340億ユーロ不足していた」と指摘。財源不足は解消し、積立金には40億ユーロを残すことができたと話した。
さらに、現在の借入額が高水準になっている背景には、ロシアのプーチン大統領からドイツを守るため、軍備への投資が必要になっていることがあると説明。これまでは、ドイツ軍の近代化がなおざりにされてきたという。
原題:Germany Plans to Boost 2027 Borrowing on Weak Tax Revenues (1)(抜粋)
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