トランプ米大統領は2日、ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長について、議長が金融政策で望むことを理事会に受け入れさせることはできないかもしれないとの見方を示した。

トランプ氏は経済専門局CNBCとのインタビューで、「理事会は少し敵対的かもしれない。残念ながら、誤った判断をしたがる理事会かもしれない」と語った。

トランプ氏が長期にわたりパウエル前議長に利下げを迫ってきたことを踏まえると、2日の発言は金利政策を巡り、ウォーシュ議長に一定の裁量を認める姿勢を示したものと見受けられる。

トランプ氏は、同日発表の米雇用統計についての質問に応えた。同統計では、非農業部門雇用者数の伸びが6月に大幅に鈍化したことが示された。

番組では、強弱入り交じる内容の統計を受けて、トランプ氏が強く求めてきた利下げを巡り、ウォーシュ議長の判断の自由度が高まるかどうかを尋ねた。

トランプ氏は「彼は素晴らしい人物であり、優れた専門家だ。彼がどうしたいと考えているかは分かっているが、やるべきことをやらなければならない」と話した。

6月の雇用統計では、今年に入って見られていた雇用増加の勢いがやや弱まったことが示された。一方で、労働参加率の低下を背景に、失業率は4.2%に低下した。

雇用統計を受け、投資家は年内の利上げ観測を後退させた。トランプ氏はこれまで一貫して利下げを求めてきた一方、ウォーシュ議長は、金融政策の決定で中央銀行である連邦準備制度の独立性を強調している。

クック理事解任、引き続き目指す

トランプ氏はまた、クックFRB理事の解任を目指す方針をあらためて表明した。トランプ氏が住宅ローン契約の詐欺疑惑を理由にクック理事を解任しようしているのに対し、疑惑を否定する同理事はこれを不服として政権を相手取り提訴した。

連邦最高裁は6月29日、即時解任を求める政権側の申し立てを退け、訴訟の審理が続く間、クック理事が職務を続行することを認める判断を5対4で下した。

トランプ氏は「最高裁は本案について判断したのではなく、手続きと手順を理由に差し戻した。このため、われわれは手続きをやり直し、完璧な手続きと完璧な手順で進める」と述べた。

最高裁は、トランプ政権がクック氏を解任しようとする前に、事前通知や弁明の機会を与えなかった点を問題視した。一方で、クック氏に対する疑惑が事実だった場合に、14年の任期途中で解任する十分な根拠となるかどうかは判断を示さなかった。

トランプ政権によるクック理事解任に向けた動きに加え、首都ワシントンのFRB本部改修費用を巡る捜査や、トランプ氏によるパウエル前議長への度重なる批判については、政権が金融政策に影響力を及ぼそうとする一連の取り組みだとして非難の声も上がっている。

ウォーシュ氏は議長指名承認のための上院銀行委員会の公聴会で、議長に就任すれば連邦準備制度の独立性を守る考えを表明していた。

原題:Trump Says Fed’s Warsh Faces Board That’s a ‘Bit Hostile’ (1)、Trump Says Federal Reserve Board Is ‘a Little Bit Hostile’(抜粋)

(9段落目以降にクック理事解任を引き続き目指す方針などを追加して更新します)

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