(ブルームバーグ):ロシアのプーチン大統領は28日夜、自動車利用者や企業への燃料供給を巡る問題がなお続いていると述べ、ガソリンスタンドで列ができていることに言及した。製油所の操業に支障が出る中、政府は国内市場の安定に向けた対策を検討している。
テレビ中継された石油会社幹部や政府高官との会議で、プーチン氏は「自動車利用者や企業が抱える問題が続いている。残念ながらガソリンスタンドでは列ができている」と述べた。「必要な種類のガソリンが常に手に入る状況ではない」とも語った。
プーチン氏は、軽油輸出の全面禁止が検討対象の一つであることを認めた。一方で、輸出停止によって軽油在庫が積み上がるなど、石油会社に新たな問題が生じる措置は避けるべきだと警告した。「不要な措置を取らないために集まった。自ら新たな問題を招くべきではない」と述べた。
26日に開かれた石油会社と政府当局との会合後、エネルギー省は現時点で軽油輸出を禁止すべきではないと考えを示したと、国営タス通信が28日、ノバク副首相の話として報じた。政府は29日に改めて対応を判断するという。
ロシアは2023年にも軽油輸出を全面的に禁止したが、通常は軽油を輸出している大手石油会社が国内向けに販売先を切り替えられず、在庫が積み上がったため、輸出禁止措置は2週間で解除された。
プーチン氏は、供給の安定化に向けて備蓄を取り崩しているものの、ガソリン在庫は前年に近い水準を維持していると述べた。在庫は170万トンで前年同期を4%下回っているが、燃料生産量は7月にも前月の水準を上回る見通しだという。製油所はフル稼働しているとも述べた。
これに先立ち、ノバク氏はガソリンの輸入関税をゼロとする措置を延長するかどうかを来週決定すると述べた。また、政府間協定に基づくガソリン輸出については、国内市場に支障とならない範囲で継続する方針だという。
さらに政府は、取引所で販売するガソリンの最低割合を10%に引き下げることも決めた。ロシアでは7月31日までガソリン輸出の一時禁止措置が続く。
ロシア政府は、ウクライナ軍の無人機攻撃で製油所が被害を受け、燃料生産が減少したことを受け、国内燃料市場を支えるためのさまざまな対策を検討している。軽油はこれまで国内で余剰となっており、生産量の約4割が海外向けであるため、政府はガソリンよりも軽油輸出を抑制する余地が大きい。
軽油輸出を禁止すれば、イランとの戦争に伴う供給混乱で既に逼迫(ひっぱく)している世界の燃料市場が、さらに引き締まる可能性がある。
ブルームバーグが分析会社ボルテクサのデータを基に試算したところ、ロシアは昨年、世界の軽油供給の約11%を占めていた。
原題:Putin Acknowledges Russia Faces Fuel Supply Problems (1)(抜粋)
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