(ブルームバーグ):29日の日本市場では、株式が先週末の急落から反発するものの、中東情勢やAI関連株への警戒感で上値は重そう。一方、政府が策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」に適切な金融政策が重要と明記されることから、低金利政策が続くとの見方が広がり、円は引き続き約40年ぶり安値近辺で推移、債券は下落する見通しだ。
26日の米国株式市場では、AI関連銘柄からそれ以外の銘柄へ投資家が資金をシフトする動きが出た。日本株は急落後の自律反発が見込まれる。
ただ、米国とイランの間では週末の間も攻撃の応酬が継続。日本時間早朝に攻撃を停止して協議開始で合意したと伝わったが、60日間の暫定合意の基盤が脆弱(ぜいじゃく)なことが示された。また、オマーンはホルムズ海峡が戦争前の状態に戻ることは不可能で、通過する船舶に何らかの料金を課す可能性があると欧州当局者に対し伝えた。原油先物は日本時間朝の取引で一時約2%上昇、株価の上値を抑える。
AI関連株には売り圧力が強まりそうだ。計算資源の価格高騰が不安視され、26日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5%強下落した。このほか、米スペースXの社債の価格が急落(利回りは上昇)して、債券投資家はAI関連企業への投資に慎重なことが浮き彫りとなり、今後の資金調達への懸念も出やすい。
国内では、骨太の方針によって政府が日本銀行の利上げ姿勢にブレーキをかけるとの見方が強まり、円相場は対ドルで40年ぶりとなる162円台を試す可能性がある。債券市場でも日銀の金融政策が過度に緩和的になってインフレが上昇するリスクを織り込み、下げるとみられる。
(注:表中の終値は米国時間終値。円相場は対米ドル、前営業日比は円の対ドル変化率。米10年金利の前営業日比は変化幅(単位:%ポイント)。日経平均の前営業日比はシカゴ・マーカンタイル取引所清算値と大阪取引所清算値との比較。シカゴ取引所が休場の場合は大阪取引所の夜間終値と通常取引終値の比較。金は1トロイオンス当たりのドル建て価格)
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