(ブルームバーグ):欧州連合(EU)と米国との通商協定は25日、EU加盟国が最終承認したことで、発効する見通しとなった。EUは、米国との間で経済を巡る緊張が続く中でも、協定が一定の安定をもたらすことを期待している。
この協定では、EUが米国の工業製品と一部農産品に対する関税を撤廃する見返りに、EUから米国への輸出品に課される関税の上限は15%となる。トランプ米大統領とEUのフォンデアライエン欧州委員長が昨夏に通商協定で合意して以来、批准手続きは約1年にわたり難航し、一時は協定自体の存続も危ぶまれた。
トランプ氏は、EUが7月4日までに協定を前進させなければ、新たな関税を課すと警告していた。協定の発効によって、緊張していた大西洋を挟む米欧関係には当面の安心材料がもたらされそうだ。
ただ、金属関税やテクノロジー規制などを巡っては対立が続いており、今後数カ月のうちに米欧関係が再び揺らぐ可能性もある。
EUは協定の締結により、関税戦争を回避するとともに、ウクライナ問題を含む安全保障分野での米国の関与を維持することを重視していた。だが、トランプ氏がデンマーク自治領のグリーンランド獲得を示唆したなどを受け、欧州議会は2度にわたり批准手続きを停止した。
最終的には欧州議会が協定を修正し、2029年末を期限とする失効条項と、米国政府が協定条件に違反した場合に協定を停止できるとの規定を盛り込んだことで、批准に至った。
原題:EU Gives US Trade Deal Final Approval Ahead of Trump Deadline(抜粋)
--取材協力:Max Ramsay.
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