(ブルームバーグ):年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は25日、資産運用会社と投資先企業との対話が、株主還元の強化など個別施策にとどまらず、資本配分の優先順位や投資判断の基準など「経営の質」にまで及んでいることが確認されたとの調査結果を発表した。
国内株式の運用を委託する運用会社のうち13社を対象に、昨年10ー12月にかけて企業との対話活動に関する聞き取り調査を実施した。
調査結果によると、企業との対話では株主還元強化などの要請にとどまらず、事業ポートフォリオの見直しや組織文化、取締役会の実効性といった将来キャッシュフローを左右する論点が議論の対象になっている事例が確認された。
一方、こうした議論に至るまでには時間を要するケースも少なくないという。資本コストそのものの理解から始める企業もあり、個別の経営課題に踏み込むまで数年かかった例もあるとした。
GPIFは現物株への直接投資を行うことができず、運用会社への委託を通じて国内株式への投資を行っている。そのため、運用会社が投資先企業と建設的な対話を行い、企業価値向上につなげることが、中長期的な運用リターンの拡大につながると位置付けている。
多くの運用会社が期待することは、企業が資本コストや市場評価を踏まえて経営課題を主体的に捉え、中長期的な企業価値向上に向けた経営戦略を推進していくことだとGPIFは指摘。その上で、運用会社には投資家ならではの視点から企業の経営の質を高める役割を期待するとした。
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