ソニーグループの十時裕樹最高経営責任者(CEO)は23日に開いた定時株主総会で、AIデータセンター関連に関心が集まるなか、その次に続く技術トレンドとして「フィジカルAI(人工知能)」に注目していると語った。

フィジカルAIについては、工場の製造工程や物流の荷役作業、モビリティ、社会インフラなど、実社会の幅広い分野での活用が見込まれると指摘。そのうえで、「普及が進めば、センサー需要の拡大につながる可能性がある」と期待を寄せた。

展示されているソニーのデバイス

ソニーGは、世界トップシェアの高性能イメージセンサーと量産技術を強みとする。十時氏は、フィジカルAIの普及で高まる需要に対し、「要求に応える高性能なイメージセンサーの開発や製造が可能だ」と強調し、産業用ロボット向けなどでの展開を進める考えを示した。

一方、株主から低迷する株価について質問があり、十時氏は「経営陣として十分に認識し、重く受け止めている」と話した。要因として、AIデータセンター需要の拡大に伴う半導体メモリ価格の上昇や供給制約を挙げ、ゲーム機やカメラなどでのコスト増や、価格転嫁による需要への懸念があると説明した。また、AIの進展でコンテンツ制作の参入障壁が下がり、供給増加や競争激化への懸念もあるとした。

ただ、繰り返し楽しむことができる知的財産(IP)の価値は変わらず、新技術が新たな市場を創出する可能性もあると強調した。そのうえで、現在の事業モデルや経営方針への自信を示し、市場との対話を丁寧に続けていく考えを明らかにした。

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