(ブルームバーグ):ワシントンの連邦地裁は7日、国防総省が中国の製薬会社、無錫薬明康徳新薬開発(ウーシー・アップテック)を中国軍事企業に指定した措置について、執行を差し止め、同社に一時的な救済を認めた。
ボーズバーグ首席判事は、仮差し止め命令を求める薬明康徳の申し立てを支持した。裁判文書によると、同社は「指定が恣意(しい)的かつ気まぐれなものだった可能性を立証した」と判事は結論付けた。
今回の判断は、中国の人民解放軍や政府機関とのつながりがあると見なす企業への規制を強化してきた国防総省にとって打撃となる。国防権限法(NDAA)1260H条は、中国政府・軍と一定の所有・提携関係を持つ企業を政府が指定することを認めている。
判事はこの指定について「薬明康徳に損害を与えており、後から救済しても回復できない」と指摘。「差し止めを判断する他の要因」も薬明康徳に有利だと語った。
薬明康徳は連邦地裁が差し止めを認めたことを歓迎すると表明した。同社の売上高は昨年、米国の事業が約4分の3を占めた。
薬明康徳の広報担当者は電子メールで「今回の判断により、訴訟手続き中、誤った1260H条指定による差し迫った悪影響から解放される」とコメントした。
連邦地裁は、中国航空工業集団(AVIC)に関連する投資ファンドが薬明康徳の5.32%を保有しているとした国防総省の判断について、証拠の「読み違い」だったと認定。判事は国防総省が薬明康徳を指定リストに掲載する根拠として挙げた3点すべてについて、より詳しい説明を求めた。3点とは、中国国務院国有資産監督管理委員会による間接保有、国家国防科技工業局との関係、人民解放軍との連携という3つの疑いだ。
判事は「政府機関が不正確または合理的根拠を欠く説明を示した場合、その行為は恣意的かつ気まぐれなものとなる」と述べ、薬明康徳側が異議申し立てで勝訴する可能性が高いとの判断を示した。
原題:WuXi AppTec Gets Temporary Reprieve of Chinese Military Curb (1)(抜粋)
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