イラン産原油が再び世界市場に大量流入している。米国がイラン産原油取引に対する制裁の適用停止を決める前の過去1週間で3000万バレル超がアジア向けに出荷された。

内訳は、これまで米国による封鎖対象となっていた原油と、ペルシャ湾北部にあるイラン最大の輸出拠点カーグ島からの輸出分だ。

ただ、今回の輸出急増は米国の封鎖で積み上がっていた原油の出荷再開によるところが大きく、輸出ペースは再び鈍化するとみられる。日量200万バレルの出荷は、近年のイランでは高い水準だ。

それでも、制裁適用停止によって顧客層の拡大が見込まれるため、イランは短期的には販売量の増加と値引き幅の縮小による恩恵を受ける可能性がある。

輸出ペースはいずれ鈍化するとみられるが、当面は増加基調が続きそうだ。カーグ島の東側には約20隻の船舶が停泊している。カーグ島では、6週間にわたって中断していたタンカーへの積み込み作業が週末に再開された。また、米国による封鎖を避けるためパキスタンやスリランカ沖に停泊していたイラン関連船舶も、新たな原油を積載するためペルシャ湾へ向かっている。

米財務省は22日、イラン産原油の購入に対する制裁の適用を8月21日まで停止した。期間は60日間で、この間に米国とイランは恒久的な和平合意に向けて交渉を進める方針だ。

この措置により、理論上は米国の製油所を含め、ほぼすべての買い手がイラン産原油を購入できることになる。ただ実際には、欧州連合(EU)が制裁を維持しているほか、長期間停止していた原油取引を再開するには60日以上を要する国もあるとみられる。

原題:Iran Shipped 30 Million Barrels of Oil in Week Before US Waiver(抜粋)

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