(ブルームバーグ):片山さつき財務相は23日、為替について必要なら断固たる措置を取るとの日米合意は「全く揺るぎはない」と語った。ベッセント米財務長官と22日夜に約1時間、会談したことも明らかにした。
財務省で記者団に語った。片山財務相は為替市場への対応に関し、「常に必要とあれば、断固たる措置を取るということをお互いにしっかり合意している」と指摘。日米間の足並みはますます強固になっているとも述べた。
ベッセント財務長官は先週フランスで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)に同席した。片山財務相はサミットのフォローアップでベッセント氏と話したと発言。世界の金融市場を巡る状況や、ホルムズ海峡の状況を踏まえた今後の世界経済への影響について意見交換したことも明らかにした。
23日の日本市場では円が対ドルで161円半ばで推移している。片山財務相とベッセント財務長官がオンライン会談を行ったとの報道を受け、当局介入への警戒感から円安進行の勢いが一服。片山財務相の発言後も小幅な動きにとどまっている。
米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測が強まり、ドルは円を含む幅広い通貨に対して上昇。日本銀行が先週の金融政策決定会合で利上げに踏み切ったものの、日米金利差も意識したドル買いが優勢となっている。
片山氏は円相場の現在の水準についてコメントを求められたが、「全く申し上げることはない」と述べた。政府・日本銀行は4月28日から5月27日の間に月次で過去最大規模となる約11兆7300億円の円買い介入を行ったが、円の反発は短期間に終わった。
AIも協議
日米財務相は、米アンソロピックの人工知能(AI)モデル「ミュトス(Mythos)」への対応などAIについても協議。片山氏は、日本サイドとしては特に断絶がないようにうまくいくだろうという方向を確信したと述べた。
片山氏は5月、ミュトスのアクセス権が日本の金融機関に付与されたと明らかにしていた。その後、トランプ米政権は今月に入り、アンソロピックの先端AIモデルについて、外国からのアクセスを禁止。片山氏は16日の記者会見で、ミュトスのアクセスは約束された状態のままだとし、「米国から説明があってしかるべきだ」と述べていた。
ミュトスはソフトウエアの脆弱(ぜいじゃく)性の検出能力が極めて高く、悪用されれば金融インフラの混乱を引き起こす可能性が指摘されている。
(片山財務相の発言などを追加し、更新しました)
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