韓国の金融監督当局トップは、個別の1社の株価(シングルストック)に連動するレバレッジETF(上場投資信託)の上場を阻止しなかったことについて後悔していると述べ、その副作用が大きく膨らんでいると警告した。こうしたシングルストックETFは、韓国で5月に取引が開始された。

金融監督院(FSS)の李粲珍院長は22日の記者会見で、サムスン電子およびSKハイニックスのシングルストックETFについて、取引パターンの監視強化に加え、激しい値動きにより生じ得る影響を抑える措置を検討していると説明。現在検討している政策は、国内株のシングルストックETFにのみ適用されると付け加えた。

「当時は株式相場が急激に上昇し、懸念があった」と李氏は述べ、「半分冗談だが、あの時は状況を変えるべきではなかった。深く後退している。振り返ってみると、シングルストックETFの上場を阻止するため、地べたに這いつくばってでも抗議すべきだったかもしれないと思う」と続けた。

この発言は、世界のテクノロジー供給網の中核とみなされる韓国の金融市場が抱える危険性を浮き彫りにしている。人工知能(AI)向け半導体の主要メーカーであるサムスン電子とSKは株価が大きく上昇し、その株価に連動するレバレッジ型ETFは強い需要を集めた。この種のETFはリターンを増幅させる可能性があるものの、ボラティリティー拡大への懸念も強めている。

金融監督院の当局者は金融委員会や韓国取引所と連携して対応策を練り上げていると、李氏は明らかにした。

レバレッジ型ETFは、デリバティブやスワップ契約を活用し、株式やその他資産への投資収益を増幅させる商品だ。一方、運用会社は設定されたレバレッジ倍率を維持するために資産を迅速に売買する必要があることが多く、それが相場の変動を助長する恐れもある。

5月下旬の上場時点で、サムスン電子とSKの株価に連動する国内のシングルストックETFは16本で、運用資産は合計30億ドル(約4850億円)相当だった。だが、李氏によると、22日時点ではそれが約14兆ウォン(約1兆4700億円)に達している。

「これらは高リスク商品で、保有者の約92%は個人投資家だと思われる」と同氏は指摘。「個人投資家には再三警告しているが、過熱感は収まっていない」と述べた。

韓国株のレバレッジ型シングルストックETFは香港でまず人気化し、韓国でも導入された。香港市場に上場したCSOP SKハイニックス・デーリー2Xレバレッジド・プロダクトは昨年10月の上場以来急速に資産を拡大し、同種の商品として世界最大規模となった。同ファンドの運用資産は、22日時点で140億ドルを超えている。

原題:Korea Markets Chief Regrets Allowing Single-Stock Leveraged ETFs(抜粋)

--取材協力:Youkyung Lee.

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