オーストラリアでニコチン摂取量が大幅に増加している。違法たばこの流通が急拡大したことが背景で、喫煙撲滅を目指す政府の厳格な政策の効果が損なわれている。

豪統計局(ABS)が3日に発表したデータによると、ニコチン摂取量は2017年から25年にかけて約40%増加した。同期間の人口増加率の3倍に相当する。この増加率は、犯罪組織によって輸入され、高額な課税を逃れている違法たばこの流通拡大と重なっている。

統計局は、25年のオーストラリアにおけるニコチン摂取量の最大80%が違法製品によるものと推計。16年12月時点の約10%から大幅に増加した。

同推計は、下水の分析とたばこ販売・税収データを組み合わせた新たな試験的手法に基づいている。

オーストラリアは数十年にわたり、禁煙政策で世界をリードする国の一つと見なされてきた。11年には、たばこのパッケージを地味で魅力のない外観にする制度を導入した他、過去10年間でたばこ価格を大幅に引き上げた。さらに、たばこに対する物品税は13年から20年にかけて、毎年少なくとも12%引き上げられた。

一部の専門家は、こうした厳格な規制によって喫煙者が違法で安価な製品を購入するようになり、たばこの闇市場が拡大したと主張している。

オーストラリアでは現在、主要ブランドの紙巻きたばこ1箱(20本入り)は40-60豪ドル(約4560-6840円)で販売されている。一方、違法品はその半額以下で購入できる場合もある。

統計局は「違法たばこの入手しやすさと手頃な価格が、たばこ消費量の増加を招いた可能性が高い」と分析した。

原題:Australia’s Nicotine Use Soars 40% on Black Market Cigarettes(抜粋)

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