(ブルームバーグ):ソフトバンクグループの決済子会社PayPay(ペイペイ)は4日、生命保険事業に参入すると発表した。T&Dホールディングス傘下の生命保険会社を来年秋に買収し、クレジットカードや銀行、証券に次ぐ金融サービスの提供に乗り出す。
ペイペイやT&DHDの発表によると、ペイペイはT&DHD完全子会社のT&Dフィナンシャル生命保険の株式70.2%を約1300億円で取得する。外資系投資会社のワン・インベストメント・マネジメントも14.9%を取得する。取得日は2027年10月1日付。T&DHDの売却額は計1600億円となる。T&DHDとPayPayは包括業務提携も結んだ。
ペイペイは今年3月、米国で上場を果たした。同社の中山一郎社長は上場時のインタビューで、デジタルウォレットとして利用者の生活に入り込んでいる強みを生かし、データ量を活用した新しいサービスを模索していると明らかにしていた。
同社は18年にサービスを開始し、日本の人口の半数以上に相当する7400万人のユーザーを持つ。
企業価値を向上させるために金融機能の強化を急ぐ。QRコード決済などで優位性を持つ一方、競合の楽天グループや大手行に比べるとサービスの幅が限定的だ。傘下にカードや銀行、証券の各子会社を抱えており、今回の買収を通じて顧客のライフステージに応じた包括的な金融サービスの提供につなげる。
27年10月にも生保事業を始める見通し。また、ワン・インベストメント・マネジメントにとっては日本で初めての株式投資案件となる。
T&DHDは傘下にT&Dフィナンシャル生命のほか、太陽生命保険や大同生命保険を抱える大手生保の一角だ。少子高齢化で国内市場が縮小する中、生保各社は収益拡大に向けた体制づくりを進めている。
T&DHDは4月に長期ビジョンを発表し、31年3月期のグループ修正利益を前期(26年3月期)比45%増の2300億円に引き上げる目標を掲げた。T&Dフィナンシャル生命の株式売却で得た資金は戦略投資や自己株取得に充てる。
同社に対しては、米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントが事業改善に向けて提案を行ってきた。
(情報を加えて更新します。更新前の記事は3段落目のPayPayの上場時期を訂正済みです)
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