(ブルームバーグ):海外投資ファンド各社が、発行残高が1100兆円を超える日本の国債市場における投資機会をつかもうと、円金利トレーダーに触手を伸ばしている。シンガポールを拠点とするアスティグネス・キャピタル・アジアは、ベテランの村山知我氏を採用した。
シンガポール通貨庁(MAS)の登録情報によると、村山氏は最近、アスティグネスにポートフォリオマネジャーとして入社した。同氏は香港を拠点とするポリマー・キャピタル・マネジメントでポートフォリオマネジャーを務めていた。
ブルームバーグは電子メールでアスティグネスの幹部にコメントを求めたが、現時点で回答を得られていない。
国債の利回りは日本銀行による超緩和的な金融政策下で長らくゼロ近辺に沈んでいた。日銀が2024年3月にマイナス金利政策の解除を決めて以降、国内債券市場に活気が戻る。円金利トレーダーはヘッジファンドの間で特に需要の高い人材となっている。
事業に詳しい関係者によると、米大手ミレニアム・マネジメントにラルフ・シュー氏が復帰することが分かった。円金利を担当するシニア・ポートフォリオマネジャーに就任する予定だという。
経験豊富なトレーダーへの需要は非常に強く、過去に挫折を経験した人材も新たな機会を与えられている。
関係者が先月明らかにしたところによると、英資産運用会社のブルークレスト・キャピタル・マネジメントは日本国債の先物取引で相場操縦に関与したとして野村証券を解雇された澤田拓士氏を採用した。
同氏は野村証券を解雇された後、ペンネームでSNSの投稿サイト「note」を通じて自身の取引に問題はなかったとの主張を掲載していた。
国債取引のベテランである村山氏は、24年までブルークレストで勤務していた。極端な市場変動により打撃を受けて退社し、ポリマーに移籍した。
市場では日銀が今月15ー16日の金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの見方が8割を超える。インフレや財政悪化への懸念を背景に、長期金利の指標となる10年物の利回りは5月に一時2.8%と29年ぶりの高水準に上昇した。
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