日本生命保険は3日、銀行を介さないプライベートクレジット分野においてグループ全体で今後5年間に約1兆5000億円を投じると発表した。米投資ファンドのブラックストーンに運用を委託し、収益を底上げする。

発表によると、両者は銀行を介さず企業に資金を貸し付けるプライベートクレジットと不動産分野の投資・運用に関する戦略的提携で基本合意した。

日本生命はプライベートクレジット分野で、投資機会を拡大するために運用委託を増やす。朝日智司社長は発表文で「ブラックストーンの卓越した運用力と知見を取り込み、資産運用立国の実現に貢献する」とコメントした。

日本生命の看板

不動産分野では、日本生命が保有する都市部の大型物件を含む十数棟を対象に、物件価値の向上に向けた協業を進める。日本生命は日本生命丸の内ガーデンタワー、日本生命浜松町クレアタワーなど都心に多数のテナントビルを保有している。また、人材交流なども行う予定だ。

プライベートクレジットを巡っては、主要国の当局などで構成する金融安定理事会(FSB)が市場規模を1兆5000億ー2兆ドル(240兆ー320兆円)と推定し、急速な拡大に伴う脆弱性に警戒する。人工知能(AI)による経営環境の激変にさらされる企業向けの資金を巡る不安などから逆風も続く。一方で、日本の保険会社はリスク管理をしながら積極投資を続けている。

日本生命は、出資先の米運用会社TCWグループとの提携強化などを通じてプライベートクレジットへの投資を拡大してきた。同社広報担当者によると、単体の投資残高は3月末時点で約8000億円と運用資産全体の約1%を占める。

日本生命は25年、ブラックストーンなどから米系生保のレゾリューションライフを買収。その後もブラックストーンがレゾリューションのプライベートクレジットなどの運用を担っていた。ブラックストーンのジョン・グレイ社長は「日本生命と組めばチャンスが増える。取引を増やしたい」と関係強化に意欲をみせていた。

(第6、7段落などに情報を追加して更新します)

--取材協力:佐野七緒.

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