中国の習近平国家主席は20日、ロシアのプーチン大統領と北京で首脳会談を開き、両者は強固な中露関係を称賛した。ウクライナやイランの戦争が影を落とす中で、両国は一段の関係強化を図った。

同日遅くに両首脳は茶会に臨んだ。この席上、プーチン氏は「実り多い集中した協議で、成功だった」と評価。習氏は両国の関係を前進させる上で「新たな重要なコンセンサス」ができたと語った。

両者はこれに先立ち、戦略的協力を深化する協定に調印した。一方、貿易やテクノロジー、鉄道建設など幅広い分野に関するさまざまな文書に、両国の当局者間で署名が交わされた。プーチン氏は今回の中国訪問の間に40近い合意が結ばれたと述べたが、肝心のガスパイプライン計画には言及しなかった。

会談後に習氏の隣に座ったプーチン氏は、「われわれは相互貿易の安定した体制を構築した。これにより外国の影響や、世界市場の悪影響から守られる」と語った。

中国国営の新華社通信によると、首脳会談では中東情勢が議題となった。習氏は、米国とイスラエルによる爆撃で始まったイランでの戦争について、従来よりも強く停戦を要求した。トランプ氏は19日、戦争終結に向けた合意を迫りつつ、数日以内にイランへの攻撃を再開すると警告していた。

「全面的な停戦が不可欠であり、戦闘再開はなおさら容認できない。交渉を続けることが特に重要だ」と習氏は述べた。

ロシアと中国はいずれも、イランの主要な支援国だ。今回の中ロ首脳会談の前日には、トランプ氏がペルシャ湾岸諸国からの要請を受け、19日に予定していたとされる新たな対イラン爆撃を見送ったと明らかにしていた。

トランプ氏の最近の発言は、イランとの本格的な敵対行為が再開されるとの観測を強めている。イランは、2月下旬に始まった数週間にわたる攻撃を受けた後も、トランプ氏が要求する核開発計画の放棄を拒否している。

「親愛なる友人」

首脳会談前には、習氏は天安門広場の人民大会堂前でプーチン氏と握手し、数日前にトランプ米大統領が訪問した際と同じ待遇で出迎えた。21発の礼砲が鳴り響き、軍の音楽隊が両国の国歌を演奏する中、ロシアと中国の国旗を持った数十人の子どもたちが2人を出迎え、「ようこそ、ようこそ」と声を上げた。

会談冒頭で、プーチン氏はロシアと中国の関係について、前例のない高水準にあり、パートナーシップの模範だと述べた。

習氏を「親愛なる友人」と呼んだプーチン氏は、ロシアは引き続き中国にとって信頼できるエネルギー供給国だと主張。「国際舞台で緊張が高まる現在の状況において、われわれの緊密な協力は特に必要とされている」と語った。

中国国営中央テレビ(CCTV)によると、習氏は「中国とロシアは長期的戦略に重点を置き、それぞれの国の発展と振興を推進すべきだ」と述べた。また、「横行する一国主義的覇権」に直面する中、両国は「より公正で合理的なグローバル・ガバナンス体制を構築」するべきだとも語ったという。これは、米国を暗にけん制した発言とみられる。

中国外務省によると、プーチン氏の訪中は25回目。訪問団にはロシア政府高官や、ガスプロム、ロスアトム、ロスコスモスなど主要企業のトップが参加した。

今回の訪問は、ロシアと中国の友好協力条約25周年に合わせたものだが、先週北京で開かれた習氏とトランプ氏の首脳会談の直後に実施されるタイミングとなった。

ロシア大統領府のウシャコフ大統領補佐官(外交政策担当)は18日、記者団に対し、茶会での協議について「今回の訪問で最も重要な行事の一つだ」と述べた。「われわれは中国の友人たちと同様、この茶会ができるだけ長く続くことに関心を持っている」と語った。

茶会ではウクライナ問題にも触れられたと、新華社通信は報じた。

「シベリアの力2」

今回の首脳会談では、計画中のパイプライン事業「シベリアの力2」が議題に含まれるとロシア大統領府は説明していたが、署名式で両首脳がこのプロジェクトについて発言することはなく、最終合意に向けて進展があったことを示す兆しは公には見られなかった。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は20日、同パイプライン計画の主な部分は合意できているが、いくつかの細部をまだ詰める必要があると説明した。詳細は明らかにしなかった。

ロシアはこのパイプラインを通じて運ばれるガスの価格契約交渉で、エネルギー市場の混乱とホルムズ海峡の事実上の封鎖により、中国の姿勢が軟化することを期待している。

共同声明

プーチン氏は茶会を終えると帰国の途に就いた。その後で、中国は共同声明を発表。両国が人工知能(AI)、民間航空、鉱業、農業など幅広い分野で協力を拡大することを約束したほか、軍事面では合同演習や共同哨戒活動を増やす方針を示した。

また、石油、天然ガス、原子力を含むエネルギー分野の協力関係を発展させることで一致したとしつつ、シベリアの力2に関する言及はない。

声明には、ウクライナでの戦争の解決に向け、ロシアが中国の役割を歓迎していることも盛り込まれた。

ロシアは西側による制裁の影響を和らげようと、対中国貿易への依存を強めている。ブルームバーグ・ニュースは以前、ロシアが制裁対象技術の90%超を中国経由で輸入していると報じた。

中国は、ウクライナでの戦争に関わるいかなる当事国にも武器を提供したことはないと主張し、軍民両用物資の輸出は厳格に管理していると強調している。

原題:Xi and Putin Wrap Talks Showcasing Ties Amid Global Unrest (2)(抜粋)

(茶会での会話、プーチン氏の出発、共同声明などの情報を加えます)

--取材協力:Qianwei Zhang、Elaine To.

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