北大西洋条約機構(NATO)は、海上輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖が7月初めまでに解除されない場合、船舶の海峡通過を支援する可能性を検討している。NATO高官が明らかにした。

この案は一部加盟国の支持を受けているものの、必要な全加盟国からの支持はまだ確保できていないと、加盟国の外交官は説明した。両者とも匿名を条件に語った。NATOは7月7-8日にアンカラで首脳会議を予定している。

19日の記者会見でその可能性について問われたグリンケウィッチNATO欧州連合軍最高司令官は、「政治的な方向性がまず打ち出され、その後で正式に計画が策定される」と説明。「自分がそれを考えているかと言われれば、当然だと回答する」と述べた。

こうした動きをとる場合、イランを巡る戦争でNATOが戦略を転換することを意味する。これまでは戦闘が停止し、多数の非NATO加盟国を含む幅広い連合を形成できるようになるまで、ホルムズ海峡には関与しないと主張してきた。

しかし、長引く海峡閉鎖でエネルギー価格が高騰し、経済成長見通しが悪化する中で、経済的な痛みは深まっている。

NATOが商船の安全なホルムズ海峡通過をどのように保障できるのか、正確には不明だ。圧倒的な軍事力を誇る米国ですら最近、船舶の安全な海峡通過を支援する「プロジェクト・フリーダム」を実施したが、開始から数日で停止に追い込まれた。

NATOの報道官はコメントの要請にすぐには回答しなかった。

トランプ米大統領は海峡の通航再開をNATOが支援するべきだと要求しているが、NATOの欧州加盟国は拒否し、NATO内で亀裂が深まっている。欧州の対応にトランプ氏は繰り返し不満を表明し、ドイツに駐留する米軍兵士5000人を引き揚げさせると最近発表した。

NATO高官は、ホルムズ海峡で同盟として任務を遂行することへの承認に一部の加盟国は依然反対しているとしつつ、封鎖が続けば、この構想を支持する方向で最終的にはまとまるだろうと述べた。

一方、海峡の再開支援のための介入を数カ国は支持しているとNATO加盟国の外交官は指摘。ただ、イラン戦争に巻き込まれる可能性をなお嫌っている国もあると注意を促した。

グリンケウィッチ氏は、イランがすでにNATO領内に数発のミサイルを発射していることを挙げ、商船の海峡通航再開は加盟国共通の利益だと主張した。

「この封鎖は、我々すべての経済に甚大な悪影響を及ぼしている。経済への打撃で、我々の軍需生産能力も長期的な影響を被る」と語った。

原題:NATO Is Starting to Consider Hormuz Mission to Protect Ships (2)(抜粋)

(NATO欧州連合軍最高司令官の発言などを加えます)

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