キオクシアホールディングス株は18日、前営業日比7000円高と制限値幅いっぱいのストップ高水準で買い気配となっている。2027年4-6月期(第1四半期)の営業利益見通しが市場予想大きく上回るポジティブサプライズとなり、買い材料視された。

第1四半期の営業利益は、前年同期実績の約29倍の1兆2980億円になる見通しだと発表した。人工知能(AI)需要の急拡大を背景に、キオクシアHDが手がけるNAND型フラッシュメモリーの供給不足が継続しており、販売単価の上昇が続く。26年1-3月期(第4四半期)の平均販売単価は、前四半期から2倍以上に上昇していた。

キオクシアのSSD(25年10月)

アナリストからも期待が集まる。SMBC日興証券の花屋武アナリストは15日付のメモで第1四半期の営業利益見通しが市場期待値を優に超える水準でポジティブサプライズだと評価した。

好決算を受けて、目標株価の引き上げも相次いだ。JPモルガン証券は3万8000円から8万円に引き上げ、シティグループ証券は目標株価を3万1000円から7万3000円に引き上げた。ブルームバーグ集計によると、アナリストの12カ月目標株価コンセンサスは、足元の株価を過去最大幅で上回っている。

シティグループ証券の藤原毅郎アナリストは英文メモで、平均販売価格の上昇が続くとみて、今期(27年3月期)の営業利益予想を7兆円に引き上げるとした。

キオクシアHDの15日時点の時価総額は24兆2735億円と、日本の全上場企業ではトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバンクグループに次ぐ4位となっている。昨年末時点では43位だったが、わずか5カ月足らずで順位を大きく切り上げた。

太田裕雄社長は15日の会見で、AIは社会の基盤となり、フラッシュメモリー市場の力強さは今後も続く見込みだと述べた。AIの活用は、生成AIからエージェント型AIやフィジカルAIへとデータ活用は多様化して高度化していくとみている。

業績好調を受けて、市場では配当実施への期待が高まっている。河村芳彦最高財務責任者(CFO)は15日の決算説明会で、株主還元策について、配当や自社株買いを含めた幅広い施策を検討していると説明し、6月開催予定のIR説明会で方針を示すという。

その上で、足元の株価水準では自社株買いによる株価押し上げ効果が限定的と判断し、「まずは配当を優先すべき」との考えを示した。

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--取材協力:横山桃花.

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