米石油・天然ガス会社シェニエール・エナジーの株価が一時約10%下落した。デリバティブ(金融派生商品)の評価損により35億ドル(約5500億円)の予想外の赤字を計上したことが嫌気された。イラン戦争に伴う天然ガス市場の混乱がヘッジの価値を押し下げた。

同社は7日の発表資料で、1-3月(第1四半期)の損失について「デリバティブ商品の公正価値の変動に関連する不利な差異」が主因と説明した。ブルームバーグ調査ではアナリスト14人全員が黒字を予想していた。

ザック・デービス最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会見で「1-3月期中の国際ガス価格の急騰とボラティリティー上昇が、未実現の非現金損失と純損失をもたらした」と述べた。

一方、通期見通しは引き上げた。調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)は最大77億5000万ドルと予想し、中間値ベースで約7%の上方修正となる。これはアナリスト予想中央値の75億7000万ドルを上回る水準だ。

株価は一時9.7%下落し、この1年余りで最大の日中下落率を記録した。終値は5.6%安だった。

デリバティブ損失と税の影響を除くと、利益は10億ドルだったと同CFOは説明。今後はヘッジ解消に伴い利益を生む見込みだと付け加えた。

より広い視点では、カタールやアラブ首長国連邦(UAE)など主要な液化天然ガス(LNG)供給国への被害と供給混乱を背景に、世界のガス市場は2026年から27年にかけて逼迫(ひっぱく)した状態が続く見通しだと、同社エグゼクティブ・バイスプレジデントのアナトル・フェイギン氏は指摘した。

原題:Cheniere Sags on Surprise $3.5 Billion Loss on Derivatives (1)(抜粋)

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