トランプ米大統領は中国の習近平国家主席と14、15両日に北京で首脳会談を行う計画を進めている。ただ中国当局者の間では、イランでの戦争が解決する前に重要な会談を実施することに不安がある。

会談は当初、3月末から4月初めにかけての日程で開催が予定されていたが、イランでの戦争を理由に既に一度延期されている。この戦争は中国をはじめ、ペルシャ湾岸産原油の主要輸入国を直撃する世界的なエネルギー危機を招いている。

トランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席(2017年、北京)

事情に詳しい複数の関係者によると、米国・イスラエルとイランとの紛争が決着する前にトランプ氏の訪問を進めることに中国政府は引き続き慎重だ。しかし、中国は延期を公に求めていない。

訪中の計画について匿名を条件に語ったホワイトハウス当局者によれば、日程に変更はない。当局者は、トランプ氏が習氏との会談を楽しみにしていると話す一方、訪問の詳細について説明を控えた。

トランプ氏は7日、記者団に対し「習主席と会談する予定だ。非常に素晴らしいものになると思う」と発言。「彼は私の友人だ。長年にわたり非常に良好な関係を築いてきた。われわれの間に問題はない。中国とイランを巡って問題はない」と述べた。

イランでの紛争は脆弱(ぜいじゃく)な停戦の下で3カ月目に入っている。米中央軍によると、7日にはホルムズ海峡を航行していた米海軍の駆逐艦に対するイラン側の攻撃を受け、米軍が応戦した。「事態のエスカレーションは望んでいないが、米軍部隊を防衛する態勢を維持し、即応可能な状態にある」と説明した。

商船は攻撃や機雷に遭遇する恐れがある要衝ホルムズ海峡で、通航を試みることには慎重になっている。米国による海峡外での対イラン船舶封鎖も続いており、中国向け燃料輸送に影響している。対立が長引けば、燃料不足が長期化するリスクがある。

在米中国大使館の劉鵬宇報道官は、「トランプ大統領の訪中について、中国と米国は意思疎通を維持している」との声明を発表した。公に確認できる動きでは、北京で準備が進んでいることが示されており、トランプ氏の訪中に先立つ地ならしとして超党派の米議員団が中国を訪問している。

だが、首脳会談の計画を巡る不確実性はくすぶっている。事情に詳しい複数の関係者の話では、中国当局者は欧州側に対し、訪問までに封鎖が解除されることを望むと伝えていた。

中国の王毅外相は今週、イランのアラグチ外相と戦争開始後初めて会談し、海峡の早期再開を求めた。一方でトランプ氏は、海峡を完全に開放させるためにイランに圧力をかける上で、船舶封鎖を不可欠な交渉材料と見なしている。

動画:トランプ米大統領を巡る中国の対応

原題:Trump-Xi Summit Stays on Track Despite China’s Iran Concerns (2)(抜粋)

--取材協力:Jennifer A Dlouhy、Eric Martin、Derek Wallbank.

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