日本の経済安保政策においても「パワー」と「分断」の分析が重要に
日本は、米中関係の中でバランスをとるためにも、「ミドルパワー」の中核として外交を進めていくことが求められよう。
その場合、自律性の確保と国際的な不可欠性のさらなる向上が重要になる。ただし、国家間の「パワー」がどのように経済に影響を与えるかが不透明な点も多いなか、どのような分野(たとえば産業)に力点を置くかといった分析がより一層重要となろう。
また、分断が進む世界経済のもとで、どこの依存を低減し、どこで相互依存を維持するかを見極めつつ、サプライチェーンにおけるリスクをどのように低減していくことが可能かという観点が不可欠である。
日本においても、「パワー」と「分断」という二つの論点を踏まえた分析の進展を注視し、その成果を今後の政策判断に活かしていくことが重要となろう。
(※情報提供、記事執筆:日本総合研究所 調査部 上席主任研究員 野木森 稔)