(ブルームバーグ):原油相場はニューヨーク時間5日の取引で下落した。中東で4週間続く停戦がこの日も維持され、売りが優勢となった。前日はホルムズ海峡での衝突やアラブ首長国連邦(UAE)への攻撃を受け、戦闘再開への懸念から上昇していた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比4.15ドル(3.9%)安の1バレル=102.27ドルで終了。北海ブレント先物7月限は4.57ドル(4%)下落して109.87ドルで終了した。4日には5.8%急伸していた。
5日、米国はイランとの本格的な戦争再開の可能性は低いとの見方を示した。ケイン統合参謀本部議長は同日、国防総省で記者団に対し、イランがペルシャ湾の船舶やUAEを攻撃したことについて、停戦違反には当たらないとの認識を示した。同席したヘグセス国防長官も、約1カ月前に始まった停戦は現在も維持されていると確認した。
ケイン氏はまた、ペルシャ湾では現在、約2万2000人の船員を乗せた1550隻以上の商船が足止めされていると述べた。

CIBCプライベート・ウェルス・グループのシニアエネルギートレーダー、レベッカ・バビン氏は「前日の出来事が停戦違反と見なされる水準には達していないとの見方が、再び緊張が高まるとの懸念を和らげている」と述べた。「実際の物流が再開していない中でも、市場では短期的に安心感が広がっている」と続けた。
トランプ米大統領は、2月末に始まったイランとの戦争がさらに2-3週間続く可能性があるとセーラム・ニュース・チャンネルのインタビューで語った。
イランのアラグチ外相はXへの投稿で、米国との協議は「進展している」と述べたが、米国とUAEは「悪意を持つ者たちによって再び泥沼に引きずり込まれないよう警戒すべきだ」とも指摘した。ホルムズ海峡での出来事は「政治的危機に軍事的解決策はない」ことを明確にしたと付け加えた。
イランと米国によるホルムズ海峡の封鎖を巡り、過去最大規模の供給混乱が生じ、原油価格は急騰した。北海ブレントは今年に入って80%以上上昇している。紛争により市場から数億バレル規模の供給が失われたためだ。
5日時点で、米国とイランのいずれの封鎖にも緩和の兆しはみられない。イラン準国営のタスニム通信は、同国が同海峡を通過する船舶向けの新たな手順を導入したと報じた。一方、ヘグセス氏とケイン氏は、ペルシャ湾で足止めされている中立船舶をホルムズ海峡経由で誘導することを目的とした「プロジェクト・フリーダム」について一時的な措置だとしたうえで、イランの港湾に対する米国の封鎖は引き続き有効だと述べた。
世界の海上輸送能力の約3分の2を占める会員企業を抱える海運業界団体、ボルチック国際海運協議会(BIMCO)の安全・セキュリティー責任者、ヤコブ・ラーセン氏は電子メールで、「過去24時間の動きを踏まえると、全体的な安全状況は一段と緊張している」と述べた。「船舶が攻撃を受けるリスクは高まっており、状況はエスカレートする方向にあるようだ」と付け加えた。

原題:Oil Declines as Fragile Truce Holds Following Hormuz Clashes(抜粋)
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--取材協力:Charles Gorrivan、Weilun Soon.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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