(ブルームバーグ):世界の大手テクノロジー企業は先週、好調な決算を発表し、人工知能(AI)ブームが依然として健在であることを示した。ただ株式市場では、AI関連投資の勝者と敗者を見極める動きが強まり、より細かな選別が進んでいる。
勝者の一方はアルファベットだ。グーグル・クラウドやその他のAI製品の力強い成長を背景に、同社株は4月30日に10%急伸。年初来上昇率は23%に達し、「マグニフィセント・セブン」の中でも群を抜くパフォーマンスとなっている。同社株は2026年のS&P500種株価指数の上昇に最も寄与している。
対照的なのがメタ・プラットフォームズだ。フェイスブックの親会社であるメタは好決算にもかかわらず、30日に株価が8%超下落した。急増する設備投資についてマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が将来的な成果を強調したものの、投資家はこれを受け入れなかった。設備投資は負債による資金調達の比重が高まっている。26年にS&P500種やハイテク比率の高いナスダック100指数が上昇している一方で、メタ株は7.8%下落している。
決算発表の翌日30日には、アルファベットの時価総額が拡大し、メタが縮小したことで、5660億ドルの差が生じた。
BNYの市場マクロ戦略責任者ボブ・サベージ氏は「AIデータセンターや半導体への投資を続けるために借り入れをしていれば市場から罰せられる」が、「手元資金があり、その投資で利益を上げていれば評価される」と指摘した。
AIへの期待とコンピューティングインフラへの巨額投資を背景に始まった強気相場から3年以上が経過したが、決算発表からは2つの柱が依然として健在であることが示されている。つまりビッグテックの利益成長は市場全体を上回り、AIインフラへの資金流入も拡大し続けている点だ。しかし投資家は、支出が収益成長につながっている企業とそうでない企業の選別を強めている。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによると、エヌビディアを除くマグニフィセント・セブン各社の決算が出そろう中、同グループの1-3月期の利益成長率は57%となる見通しで、シーズン開始時の18%予想の3倍超に達する。一方、S&P500種のその他企業の利益成長率は約16%にとどまるペースだ。
アップルとアマゾン・ドット・コムも投資家を勇気づけた。アップル株は5月1日に3.3%上昇し、数カ月ぶりの大幅高となった。同社が今四半期の売上高について最大17%の成長を見込むと示し、市場予想を大きく上回ったためだ。一方、アマゾンはクラウド売上高が3年余りで最も高い伸びを記録し、株価は先週、週間ベースで過去最高値を付けた。
全体としてビッグテックの決算は、S&P500種とナスダック100を大きく押し上げた。原油価格が1バレル=100ドル超で推移し、インフレ加速を示すデータが出る中でも、両指数は先週、過去最高値で終了した。
3月下旬にS&P500種が底打ちして以降、テクノロジー大手が相場反発の原動力となっている。ブルームバーグのデータによると、指数構成上位7社(エヌビディア、アップル、アルファベット、マイクロソフト、アマゾン、ブロードコム、メタ)は、3月30日の安値からの上昇の半分以上を占めている。エヌビディアは5月20日に決算発表を予定している。
原題:Big Tech Earnings Show Split Between AI Trade Winners and Losers(抜粋)
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