トランプ米大統領は3日、ペルシャ湾に足止めされている中立的な一部船舶を対象に米国がホルムズ海峡を通過させる誘導を4日に開始するとSNSに投稿した。

トランプ氏は「船舶の移動は、何ら非のない個人や企業、国家を解放することを目的としたものであり、彼らは現在の状況の犠牲者だ」と指摘し、「この人道的プロセスが何らかの形で妨害される場合、遺憾ながら断固とした対応を取らざるを得ない」と表明した。

投稿では、米国が具体的にどのような措置で船舶の海峡通過を支援するのかは明らかにしていない。米中央軍は3日、ホルムズ海峡での商業航行を回復させるため、誘導ミサイル駆逐艦や航空機、ドローンの活用を含む軍事支援を提供すると発表した。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が米当局者の話として伝えたところによると、この新たな取り組みには現時点で米海軍による護衛は含まれておらず、各国や保険会社、海運団体との調整プロセスが中心になるという。当局者名は示されていない。

トランプ米大統領はペルシャ湾に足止めされている一部の中立船舶について、ホルムズ海峡を通過させる誘導を4日に開始するとSNSに投稿した

クーパー中央軍司令官は報道資料で、「防衛的任務へのわれわれの支援は、海上封鎖を維持する中で、地域の安全保障と世界経済にとって不可欠だ」とコメントした。

原油相場は、トランプ氏のホルムズ海峡計画の実効性に対する懐疑的な見方や、この海域でタンカーが攻撃を受けたとの報道を受けて下げ止まった。

北海ブレント原油は4日の取引開始後に一時2.4%下落したが、1バレル=108ドル近辺でほぼ横ばい。米国のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は102ドルを下回る水準。

英海事貿易機関(UKMTO)はアラブ首長国連邦(UAE)フジャイラ北の海域で、タンカーが飛翔体による攻撃を受けたとの報告があると発表。船舶は特定されていないが、乗組員は無事だと伝えられている。

トランプ氏は米国の代表団がイランと「非常に前向きな協議」を行っており、「全ての関係者にとって非常に明るい結果」につながる可能性があるともコメントしたが、詳細には触れなかった。

これに先立ちトランプ氏は、紛争終結に向けた進展が見られない中、イランが示した最新の和平提案に満足できないかもしれないとの見方を示していた。

イラン国営テレビは外務省報道官の話として、イランが提示した14項目の計画に対する米国の回答を検討していると報じた。

トランプ氏は今回示したホルムズ海峡での措置を「プロジェクト・フリーダム」と呼び、多数の乗組員が乗っており、安全な通航を待つ間に食料や必需品が不足しつつある船舶が対象になると説明した。また数カ国から、自国船のペルシャ湾離脱の支援要請があったとも明らかにした。

数百隻のタンカーやばら積み船、貨物船が依然としてペルシャ湾内に滞留しており、新規の原油供給を受け入れるスペースがなくなり、地域の産油国は大規模な石油生産の停止を余儀なくされている。

ホルムズ海峡の封鎖によりエネルギー価格は急騰している。イラン南方に位置するこの海峡は、世界の原油と液化天然ガス(LNG)の2割が通過する要衝。ガソリン価格の高騰に米国民が直面する中、11月の中間選挙で共和党が大敗する可能性があるとの懸念がホワイトハウス内で高まっている。

イランが事実上この海峡を封鎖した後、米国はイランの港湾に対する海上封鎖を実施し、圧力を強めている。

原題:Trump Says US to Start Guiding Trapped Ships Through Hormuz (3)(抜粋)

(最新情報を追加して更新します)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.