(ブルームバーグ):ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、同社株が日経平均株価の構成比率(ウエート)の上限を上回った後、保有株を売却したことが分かった。過去には同氏の売りがウエートの押し下げに作用したとの見方があった。
22日の変更報告書によると、柳井氏は13日から15日までの3日間で41万7700株を市場内で売却。22日の終値で計算すると300億円規模となる。ファストリ株は通期営業利益の上方修正を受けて10日に最高値を更新し、日経平均の指数ウェブサイトによると、ウエートは上限の10%を上回る10.68%まで上昇した。
日本経済新聞社は日経平均の定期見直しの基準日にウエートが10%を超えた銘柄について、指数算出に使う「株価換算係数」を調整してウエートを引き下げるルールを設けている。ウエートが引き下げられれば、日経平均に連動するパッシブファンドによるリバランスの売りが出やすくなる。次回の定期見直しは10月で、7月末が基準日。
東海東京インテリジェンス・ラボの山藤将太エクイティマーケットアナリストは、過去にもウエートキャップに抵触しないよう、柳井氏が売ったという見方はあったと話し、今回も上限を上回ったことに合わせた売りの可能性はあると述べた。
柳井氏は過去、株価が当時のキャップ11%に接近した2023年7月や、24年1月から2月にかけて売却している。
山藤氏は、アドバンテストの株価がウエート上限に達した後も上昇を続けるなど、「ウエートキャップに対してのマーケットの警戒感は薄らいでいる」とも指摘。加えて、足元の人工知能(AI)関連株の上昇により、ファストリ株の相対的なウエートは下がる可能性もあると話した。
--取材協力:堤健太郎.
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