(ブルームバーグ):ソフトバンクグループは、「ChatGPT」を手がける米OpenAIの株式を担保に100億ドル(約1兆6000億円)のマージンローン(証券担保ローン)の調達を探っている。事情に詳しい関係者が明らかにした。同社は対話型人工知能(AI)分野への巨額投資により、債務が拡大している。
匿名を条件に話した関係者によると、協議中のマージンローンの借入期間は2年で、ソフトバンクGが1年延長できるオプションを付帯することも検討している。マージンローンとは、企業が株式などの保有資産を担保に融資を受ける仕組みだ。
ソフトバンクGのメディア担当者は同件についてコメントを控えた。
創業者の孫正義氏が大規模な投資を通じて世界的なAIブームの中核的な地位の確立を狙う中、ソフトバンクGは記録的な規模で負債を積み上げている。2月にはOpenAIへの300億ドルの追加出資を発表し、累計出資額は646億ドルに達する見込みだ。こうした投資資金を賄うため、3月にはドル建てとして同社史上最大となる400億ドルの融資枠を確保した。
積極的な資金調達は信用面にも影響を及ぼしている。S&Pグローバル・レーティングは3月、OpenAIへの巨額投資により「投資資産の流動性や質、財務余力が大きく悪化した状態が続く可能性が高い」とし、ソフトバンクGの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。
もっとも、投資家や金融機関の資金供給姿勢は必ずしも後退していない。ソフトバンクGは先週、ドル建ておよびユーロ建ての社債発行で36億ドルを調達。その一部はOpenAIへの投資に関連するブリッジローン(つなぎ融資)の返済に充当する。ドル建て10年債の表面利率は同社のドル債として過去最高の8.5%となり、高い利回りで需要を確保した。
ソフトバンクGが検討しているマージンローンの条件などはまだ確定しておらず、詳細は変更される可能性がある。事情に詳しい関係者によると、融資条件の協議では担保付翌日物調達金利(SOFR)に対する上乗せ金利は約425ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)が検討されている。直近のSOFR水準を基にすると、利率は約7.88%に相当する。
ソフトバンクGはこれまでもマージンローンを活用してきた。昨年11月時点で傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングス株を担保としたマージンローン枠を200億ドルに拡大している。
ソフトバンクはTモバイルUSや米インテル、中国の字節跳動(バイトダンス)などの株式を保有しており、財務基盤の強化に向け、これらを売却する可能性もある。
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