米国務省高官の代表団はハバナでキューバ当局者と会談し、国家主導の経済を開放するとともに経済崩壊を回避するよう求めた。キューバ経済の苦境はトランプ政権による事実上の石油封鎖で悪化している。

米側は10日の協議で、キューバ経済が急速に悪化しているとの認識を改めて示した上で、取り返しのつかない状況に陥る前に、米国が支持する実効性のある改革を実施できる時間は限られていると強調した。政府当局者が質問への回答で明らかにした。

米国務省当局者によると、トランプ米大統領は可能であれば外交的解決を追求する姿勢だが、キューバ指導部が行動を取らない、あるいは取れない場合、米国にとって重大な国家安全保障上の脅威に至る崩壊を容認しないだろうと米代表団は説明した。

キューバ外務省で対米関係を担当するアレハンドロ・ガルシア・デル・トロ副局長は共産党機関紙グランマに対し、会合は「敬意をもって行われ、実務的な内容だった」と述べた。最後通告や期限の設定はなかったとし、キューバ政府は封鎖解除に注力していると示唆した。

米国務省当局者によると、協議では衛星通信サービス「スターリンク」を同国で利用可能にする計画が議題に上った。このほか、接収資産を巡る米国民や企業への補償、政治犯の釈放、キューバ国内で活動しているとされる外国の情報機関や軍事組織、テロ組織を巡る懸念も話し合われた。

同当局者によると、米側代表はラウル・ギジェルモ・ロドリゲス・カストロ氏とも別途会談した。同氏は革命指導者ラウル・カストロ前大統領(94)の孫に当たり、トランプ政権とキューバの共産党政権が対立する中、重要人物として浮上している。

米国は1月初め、キューバの主要同盟国であるベネズエラで影響力を強めて以降、キューバへの石油供給をほぼ遮断した。慢性的な停電はさらに悪化し、ガソリンや軽油、航空燃料の不足が生じている。

ガルシア・デル・トロ氏は、「エネルギー封鎖解除が代表団にとって最重要課題だ」とした上で、この措置は「キューバ全国民を不当に罰する経済的威圧だ」と批判した。

原題:US, Cuban Officials Meet as Trump Pushes for Economic Change (1)(抜粋)

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