メキシコの世界遺産、テオティワカン遺跡で発砲事件があり、カナダ人1人が死亡、4人が負傷した。治安当局が明らかにした。同国有数の観光地における銃撃事件は異例だ。

メキシコ州治安当局は20日の声明で、別の観光客2人も転倒で負傷したと発表した。単独の銃撃犯が遺跡内の主要なピラミッドの頂上から発砲し、その後自ら命を絶ったという。動機は現時点で明らかになっていない。

テオティワカンはメキシコ市の北に位置し、日帰り観光が可能な距離にある。国内で2番目に観光客数が多い古代遺跡で、昨年は160万人超が訪れた。

SNSに投稿された動画には、容疑者とみられる男がテオティワカンで2番目に高い「月のピラミッド」の頂上に立ち、銃を手にしている様子が映っている。少なくとも1発の大きな銃声が聞こえ、その後、観光客が身をかがめて避難する様子が確認された。

メキシコでは銃撃事件は珍しくなく、特に米国との国境付近や麻薬カルテルの活動が知られる国内の遠隔地で多い。ただ、テオティワカンのような観光地はこれまで大きな被害を免れてきた。

サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)開催を約2カ月後に控える中、今回の銃撃事件を受けてシェインバウム大統領に対して観光客の安全確保を求める圧力が強まる可能性がある。W杯では米国・カナダでも試合が行われるが、メキシコでは3都市で計13試合が予定され、海外から数百万人規模の観光客の来訪が見込まれている。

シェインバウム大統領はX(旧ツイッター)への投稿で今回の銃撃事件に懸念を表明。「本日、テオティワカンで起きた出来事に深い悲しみを感じている。影響を受けた方々とその家族に心からお見舞い申し上げる」とし、治安当局に事件の捜査を指示したと明らかにした。

原題:Canadian Tourist Gunned Down at Major Mexican Tourist Site (1)(抜粋)

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