イラン軍は事前に策定した作戦計画により、米・イスラエル軍の攻撃にもかかわらず、指導部や備蓄兵器への被害を軽減できたと西側の軍事情報評価で分析された。停戦を維持できない場合も反撃能力を温存しているという。

軍事情報評価に詳しい複数の関係者が匿名で語ったところでは、イランはインフラに甚大な被害を受け、最高指導者ハメネイ師らも殺害された。しかし開戦を見越して準備された作戦計画は、ミサイルやドローンの能力が破壊されることを防ぎ、反撃の効果を最大化する効果を発揮した。

一連の評価は、米軍とイスラエル軍が実行した軍事作戦の成果について、トランプ大統領や米政権当局者が描くよりはるかに複雑な現実を浮き彫りにする。イランが事前に準備した軍事計画が有効だったことは、停戦の機会を利用し、戦闘再開に備える可能性も示唆する。

トランプ大統領は13日、「イランは軍事的にもそれ以外でも完全に破壊された」とトゥルース・ソーシャルに投稿した。イランとの2週間の停戦発表時には、米軍は「全ての軍事目標を上回る戦果を達成した」と述べていた。

しかし関係者の話によると、イランは軍の幹部が殺害された場合に備え、後任を準備し、開戦初期に指揮系統が標的とされた際も混乱を最小限に抑えることができた。

欧州やペルシャ湾岸諸国当局者の評価によれば、イランは長距離ミサイルの十分な備蓄を保持しているもようだ。さらに数千機のドローンを引き続き保有していると関係者は指摘した。

イランのミサイル備蓄に関する機密は厳重に守られている。一部の西側当局者は、米軍がイランの戦力を完全に無力化するには、さらに約2、3週間、空爆を継続する必要があると非公式に主張した。それが楽観的なシナリオではないかという別の意見も存在する。それ以上の時間を要し、イランの工業力や核能力は根絶されないかもしれないという。

イランはミサイル発射装置やドローン関連のインフラを国内各地に分散させ、発射装置を異なる場所に移動させており、米軍による迅速な排除を難しくしている。

原題:Iran Has Limited the Impact of US Strikes, Intelligence Says (2)(抜粋)

--取材協力:Gerry Doyle、Golnar Motevalli、Jen Judson、Michelle Jamrisko、Anthony Capaccio.

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