超大型原油タンカー(VLCC)2隻が12日にホルムズ海峡を通過してペルシャ湾に入ろうとしたが、米国とイランの和平交渉が決裂した直後に土壇場でUターンした。

船舶追跡データによると、イランと直接の関係を持たないVLCC3隻が11日遅くにオマーン湾からホルムズ海峡に接近し、12日朝にイランのララク島付近に到達した。

この事実上のチェックポイントで、イラクに向かう「Agios Fanourios I」と、アラブ首長国連邦(UAE)のダス島を目的地とするパキスタン船籍の「Shalamar」が引き返した。

3隻目のVLCCである「Mombasa B」は先行し、ララク島とゲシュム島の間を航行してペルシャ湾に入った。このルートはイランが承認している。同船は現時点で明確な目的地を示していない。

Uターンの具体的な理由や、3隻目が通過できた理由は明らかではない。イラクとパキスタンはいずれも事前にイランから通航許可を得ていたが、イランと米国が戦争終結に向けたイスラマバードでの協議が合意に至らなかったと発表したタイミングで方針を変えたもようだ。

Agios Fanourios IとShalamarは、米国がイランとの合意に失敗したと発表したタイミングでホルムズ海峡の入り口付近でUターンした。一方、Mombasa B(旧船名Front Forth)は通過に成功した

ホルムズ海峡は世界で最も重要なエネルギー輸送路の一つ。米国とイスラエルが6週間前にイランへの攻撃を開始して以降、実質的に封鎖状態となり、前例のない供給混乱を引き起こしている。海峡の再開は週末の交渉で重要な論点だった。

ここ数週間、何隻もの商船が海峡通過を試みては断念しており、安全保障環境の流動性と高いリスクが続いていることを反映している。大半はペルシャ湾からの退出を試みているが、新たに原油を積み込むため空のタンカーが湾内に入る必要もある。

仮に12日に3隻すべてが通過していれば、2月末以降イランが管理し、イラン関連船の航行が中心だったホルムズ海峡の通航回復の流れが強まるところだった。11日には中国のVLCC2隻とギリシャ船1隻が原油を積んでホルムズ海峡を通過し、湾外へ出た。

原題:Two Supertankers U-Turn in Hormuz as US-Iran Talks Break Down(抜粋)

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