(ブルームバーグ):動画配信サービスの米Netflixが16日発表した4-6月(第2四半期)業績見通しが市場予想を下回った。同社の株価は時間外取引で一時約9%下落した。
同社は共同創業者のリード・ヘイスティングス氏が29年務めた取締役を退任することも明らかにした。慈善活動や個人的関心の追求に専念するという。
4-6月期は1株利益を78セントと見込み、市場予想の84セントを下回った。売上高見通しも低調で、125億7000万ドル(約2兆円)と予測し、市場予想の126億4000万ドルに届かなかった。
今回の決算発表は、Netflixが2月にワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の買収合戦から撤退して以降で初めてとなる。パラマウント・スカイダンスとの数カ月にわたる買収争いの間、Netflixの株価は、潜在的な取引で負担する債務規模への懸念から低迷していた。米金融市場では、同社が新たな打ち手を欠いているとの懸念も出ていた。
共同最高経営責任者(CEO)のテッド・サランドス、グレッグ・ピーターズ両氏は株主宛書簡で、WBDがNetflixの戦略を加速させる可能性があったが、適正な価格でのみ成立すべき案件だったとの認識を示した。
米金融市場は現在、Netflixが会員の視聴を維持できるかどうかを注視している。ここ数年、視聴時間は伸びていない。Netflixは3月に月額料金を引き上げ、広告なしの標準プランを2ドル引き上げて20ドルとした。
一方、1-3月(第1四半期)の売上高は16%増の123億ドルとなり、市場予想の122億ドルを上回った。1株利益は1.23ドルで、これも市場予想の76セントを上回った。この一部は、パラマウントから支払われた28億ドルの違約金によるものだった。
ガーバー・カワサキ・ウェルス・アンド・インベストメント・マネジメントのロス・ガーバーCEOはブルームバーグテレビジョンで、「素晴らしい数字だが、市場はさらに良い内容を期待していた」とした上で、「通期見通しの引き上げが期待されていたが、それはなかった」と指摘した。
サランドス、ピーターズ両氏は投資家に対し、先行きへの自信と戦略を強調し、3つの重点分野を挙げた。優れたコンテンツの拡充、新技術の導入、会員からの収入拡大だ。今年はコンテンツ投資を増やす計画だが、これは4-6月期利益見通しが予想に届かない可能性がある主因の一つとなっている。
サランドス氏は投資家向け説明会で、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のような大型イベントを含め、スポーツコンテンツを世界的に強化する方針を明らかにした。日本ではWBCが記録的な会員増加につながったという。また、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)との関係拡大についても協議していると述べた。
Netflixによると、同社は縦型動画のコンテンツ発見機能を含むモバイル向け新機能を今月導入する予定。利用者がコンテンツに触れやすくなるという。映画やテレビ番組に加え、ビデオゲームやポッドキャスト分野への投資も進めている。
一時代の終わり
ヘイスティングス氏(65)の退任は、動画配信業界の先駆者であるNetflixにとって一時代の終わりを意味する。同氏はDVDの郵送レンタルサービスとしてNetflixを立ち上げる際の初期資金を提供し、1999年に共同創業者マーク・ランドルフ氏に代わってCEOに就任した。ブロックバスター・ビデオとの競争を乗り越え、動画配信への移行を主導した。
同氏の下でNetflixは190以上の地域でサービスを展開し、ハリウッドのスタジオをしのいで世界で最も価値の高いエンターテインメント企業へと成長した。2023年1月にはCEOを退任し、サランドス、ピーターズ両氏に職務を引き継いだ。
サランドス氏は決算説明会での質問に対し、ヘイスティングス氏の退任はWBDを巡る買収争いとは無関係だと説明した。
原題:Netflix Earnings Forecast Misses, Reed Hastings Steps Down (3)、Netflix Earnings Forecast Misses, Reed Hastings Steps Down (1)(抜粋)
(最後の3段落を追加して更新します)
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