(ブルームバーグ):ソフトバンクグループが、ドル建ておよびユーロ建てで総額36億ドル(約5700億円)の社債を発行する。人工知能(AI)に積極的に投資する同社だが、資金調達コストは膨らんでいる。
公に話す権限がないとして匿名を要請した関係者によると、ドル建ては償還期限3.5年、5.5年、10年の3本で合計15億ドル。表面利率(クーポン)は10年で8.5%と、ブルームバーグがまとめたデータによると、ソフトバンクGのドル建て債として過去最高となる。
これまでの同社ドル債で最も高い利回りは8.25%だった。S&Pグローバル・レーティングは今回の社債を「BB+」に格付けした。
ユーロ建ては4年、6年、8年の3本で合計17億5000万ユーロに上った。
今回の起債は、AIに巨額投資をするソフトバンクGにとって資本市場の信認を測る試金石になったと同時に、日本企業にとっては昨年度に過去最高を記録した外債発行の市場環境を見極める要因にもなる。
野村証券の荻野和馬シニア・クレジット・アナリストは、プライベートクレジットの拡大やAI分野への過剰投資への警戒感に加え、中東情勢で市場のボラティリティーが高まっていたと指摘。その上で、「このような環境下で年度初に大型案件が先行して市場で受け入れられれば、日本企業の外債発行に追い風となる」との見方を示した。
財務負担
ソフトバンクGは、米OpenAIへの300億ドル(約4兆7700億円)の追加出資を含め、AI分野で巨額の投資を進めている。新たな負債の積み上がりは、財務負担を一段と重くし、今後の格下げリスクを高める可能性がある。
同社は4月、国内の個人投資家向けに4180億円の劣後債の発行を決め、当初5年間は年4.97%の固定利率とする条件を設定した。2025年11月には個人向け社債5000億円、同年10月には4300億円超の外貨建て債の発行を決めた。
同社の信用リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は11月以降急拡大し、日本企業の中で最も高い水準にある。株価は同月以降約35%下落している。
--取材協力:鈴木克依.
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