米大手銀行のプライベートクレジット企業向けエクスポージャーが、少なくとも1000億ドル(約15兆9000億円)に上ることが明らかになった。プライベートクレジット分野は信用の質や人工知能(AI)の影響拡大を巡り、投資家の警戒感が強まっている。

ウェルズ・ファーゴは2026年1-3月(第1四半期)に、プライベートクレジット企業向け融資が約362億ドルとなった。シティグループは同様の融資が2025年10-12月(第4四半期)に220億ドルだったと明らかにした。同ポートフォリオでこれまで損失は出ていないと説明している。

JPモルガン・チェースのエクスポージャーは500億ドルで、ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で「特に懸念していない」と述べた。

ダイモン氏は「プライベートクレジットで非常に大きな損失が発生しない限り、銀行に影響は及ばない」と指摘。「一定のストレスや負担が生じ、何らかの対応を迫られる可能性はあるが、特に懸念はしていない」と語った。

大手銀行によるノンバンク向け融資の規模は、最近になって一段と注目を集めている。特にプライベートクレジット分野では、融資の質や、ソフトウエア企業などAIの影響を受けやすい企業へのエクスポージャーが厳しく見られている。

ウェルズ・ファーゴでは、同融資の担保資産の内訳を見ると、ビジネスサービス、ソフトウエア、ヘルスケア分野の企業が約半分を占め、このうちソフトウエア企業は17%を占める。

BDC向け融資

同行によると、これら融資のうち約80億ドルは、ビジネス・デベロップメント・カンパニー(BDC)向けだという。

直接融資で用いられる投資ビークルであるBDCは、ここ数カ月で打撃を受けている。信用リスクなどへの投資家の懸念が高まるなか、ブルー・アウル・キャピタルやアポロ・グローバル・マネジメントなどが運営するBDCファンドでは、投資家からの解約請求が増えている。

シティグループは14日、ノンバンク向け融資のうちBDC向けは1%未満にとどまると説明した。同行は25年末時点で、ノンバンク向け融資残高が1180億ドルだったと報告している。

--取材協力:Hannah Levitt.

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