(ブルームバーグ):半導体メモリー大手のキオクシアホールディングスが国内の株式時価総額首位に躍り出た。世界的な人工知能(AI)ブームが日本企業の勢力図を塗り替えている。
キオクシア株は12日に前日比7.6%高の8万1200円に上昇し、時価総額は44兆円を突破。トヨタ自動車を抜き、2024年12月の上場からわずか1年半で国内トップの座に駆け上がった。
キオクシアの躍進は、AI向けデータセンターへの投資拡大を背景に投資家の資金が半導体セクターに集中する世界的な潮流を反映している。キオクシア株は年初来で600%超上昇し、MSCIワールド指数構成銘柄の中で上昇率トップとなっている。
東海東京インテリジェンス・ラボの安田秀太郎マーケットアナリストは、ハイテク系の企業が時価総額上位に続々と入ってくる状況で、キオクシアの国内首位は「象徴的だ」と話す。「産業の転換というと少し大げさかもしれないが、そうしたものを感じさせるような動きだ」と述べた。
国内の時価総額ランキング上位の顔ぶれは、ここにきて大きく様変わりしている。出資先の米OpenAIの上場計画への期待などからソフトバンクグループは今月初めに一時、時価総額首位に浮上した。ただ、その後はAI関連株を中心とした相場の過熱感への警戒から利益確定売りに押され、足元では4位に後退している。
時価総額トップ20銘柄には、キオクシアやソフトバンクG以外にもAI関連企業が名を連ねる。半導体製造装置の東京エレクトロンや半導体試験装置のアドバンテスト、電子機器の安定動作を支える積層セラミックコンデンサー(MLCC)を製造する村田製作所などだ。
AI関連企業が台頭する中、長年にわたり国内時価総額首位に君臨してきたトヨタの存在感は相対的に弱まっている。株価は年初来で17%下落。中東情勢の混迷を受けた原油高による自動車需要の鈍化のほか、電気自動車(EV)やソフトウエア化への移行コストの増大、米国の関税政策の影響などが収益面で重しとなっている。
--取材協力:堤健太郎.
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