2025年度予算は防衛費対GDP比2%を達成、今年は2%以上への引上げも議論
今年2026年は安全保障関連の「三文書」の改定が予定されている。「三文書」改定を巡っては、防衛費対GDP比の目標が現行の「2%」からそれ以上に引き上げられるかどうかが注目される。
本稿では、2022年に策定された現行「三文書」の「2%」目標に向け、これまでの防衛力強化がどのように進んできたのか、その一面について、機械設備という切り口から、内閣府「機械受注統計」によって確認してみたい。
現行の「三文書」は「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」の3つから成り、2022年12月に岸田内閣の下で策定された。
同年2月に既にロシアによるウクライナ侵略が始まっており、国際秩序が大きく揺るがされる中、国家安全保障戦略においては、防衛力を抜本的に強化するため、2027年度において、予算水準を当時のGDP対比で2%に達するよう、所要の措置を講ずることとされた。
これを踏まえ、防衛力整備計画においては、2023~27年度までの5年間の所要経費を43兆円程度とした。
日本の防衛関係費は、2022年度以前はGDP比1%未満で推移しており、それを倍増させる大きな決定がなされたことになる。
このGDP比2%目標について、高市総理は、昨年10月の就任後、臨時国会での所信表明演説において、2025年度中の前倒し達成を表明し、実際に12月に成立した補正予算において、当初予算と合わせた額がGDP比2%を超えることになった。
加えて、同所信においては「三文書」を2026年中に前倒しで改定することも表明された。
現行の防衛力整備計画の下、2022年度以降の予算額の推移を見ると、防衛力整備計画対象経費は、当初予算ベースでは2022年度の5.2兆円から、計画初年度の2023年度は6.6兆円に大幅に増加した。

その後も拡充は続き、2026年度予算では8.8兆円となって、2027年度予算でも8.9兆円程度を確保することとされている。
また、2023~25年度は補正予算でも毎年0.5兆円程度の積み増しがあり、2025年度は当初と補正と合わせ9兆円となって、上述のとおりGDP比2%の目標を達成した。2022年度からの増額幅は+3.8兆円という膨大な金額である。
こうした予算は、攻撃されない安全な距離から相手部隊に対処するためのスタンドオフ・ミサイルや、防空ミサイル防衛能力、車両・艦船・航空機などの購入・整備に多くが充てられている。
以下では、国内民間企業が防衛省からどれだけの機械の受注をしているかを把握するために、内閣府「機械受注統計」のデータから、防衛力強化が及ぼした影響について見てみたい。