イオンは9日、2027年2月期の営業利益を3400億円とし、過去最高を更新する見通しを発表した。連結子会社となったツルハホールディングスの利益が取り込まれるほか、グループ構造改革でコスト削減を進める。

営業利益予想はブルームバーグが集計した市場予想の3299億円を上回った。発表資料によると、前期の好調領域であったディベロッパー、ヘルス&ウエルネス、サービス・専門店の利益予想を引き上げた。

一方、25年12-26年2月(第4四半期)は、営業利益が1257億円とブルームバーグの市場予想1306億円を下回った。発表を受けて株価は下げ幅を広げ、一時前日比8.1%安の1801.5円を付けた。

前期には、ツルハ株を追加取得したことに伴い、評価差益として約691億円の特別利益を計上した。半面、グループで保有していた店舗関連の固定資産の減損処理で、約760億円の特別損失が生じた。

転換の必要性

吉田昭夫社長は、同日午後の会見で、「インフレ下における事業転換に課題を残している」と述べ、27年2月期は食品小売りの改善に重点的に取り組む方針を示した。

この数年で物価が高騰し、米トランプ政権が関税を引き上げるなど事業環境が急激に変化した。こうした影響も重なり、中期経営計画の最終年度だった26年2月期は、目標としていた3800億円の営業利益に及ばなかった。

特に、スーパーマーケットに対する危機感は高い。首都圏ではドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが食品強化型スーパーを増やす予定で、トライアルホールディングスも小型・低価格スーパーを進出させるなど、競争は激化している。

一方で、イオン傘下のマルエツやカスミらで作るユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)は、不採算店の閉鎖などで26年2月期に32億円の最終赤字となった。イオンは共同配送などグループ間の連携を強化し、価格競争力を強める狙いだ。

食品以外でも、靴販売のジーフットを立て直すために子会社化すると8日に発表するなど、構造改革を急いでいる。同社は次の経営計画を近く公表する見込みだ。

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