米国とイランが2週間の停戦に合意したことを受け、8日の原油相場は急落している。

北海ブレント原油は一時17%下落。その後は1バレル=95ドル近辺まで戻している。米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油も約15%安の95ドル付近で推移している。

一方、欧州の天然ガス先物は一時20%下げ、約2年ぶりの大幅安を記録した。

イラン準国営ファルス通信は、イスラエルによるレバノン攻撃を受け、ホルムズ海峡の石油タンカー航行が停止されたと報道。これを受けて、相場は下げ幅を縮めた。

また米エネルギー情報局(EIA)の週間統計によると、石油製品在庫は主要カテゴリー全てで大幅に減少した。メキシコ湾岸の留出油在庫は2024年9月以来の低水準となり、ガソリン在庫も約16年ぶりの水準に落ち込んだ。中東産石油の供給混乱による影響を相殺するため、足元では米国の供給に対して期待が高まっている。

トランプ米大統領は、イランと制裁緩和について協議しているとSNSへの投稿で明らかにした。トランプ政権は紛争中、イラン産原油への制裁を一部緩和していた。包括的な制裁緩和が実現すれば、市場への供給が増える可能性がある。

トランプ氏はこれに先立ち、ホルムズ海峡の再開を支援する考えも示していたが、現時点で米・イラン停戦後も実質封鎖が続いているもようだ。市場関係者は海上輸送の要衝である同海峡がどの程度迅速に再開されるのかに注目している。

英ロイズ市場協会の海運・航空部門責任者、ニール・ロバーツ氏は停戦は歓迎されるものの、「ペルシャ湾岸地域の貿易がすぐに再開される可能性は極めて低い」と指摘。「根本的な緊張が何一つ解消されておらず、この地域は依然として高いリスクにさらされている」と述べた。

原題:Oil and Gas Prices Plunge After US and Iran Agree to a Ceasefire(抜粋)

--取材協力:Sarah Chen、Charles Gorrivan、Carmeli Argana、Yongchang Chin、Priscila Azevedo Rocha.

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