ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は30日、中東での戦争に起因するサプライチェーンの深刻な途絶や混乱の中にあって、金利は適切な位置にあるとの見解を示した。

ウィリアムズ総裁は「中東紛争は顕著な影響を伴う大きな供給ショックをもたらす可能性」があり、それは物価圧力を押し上げるだけでなく経済活動の重しにもなると指摘。エネルギーや関連製品の供給途絶に言及し、「これは既に顕在化している」と話した。

それでも、連邦準備制度による最適な対応は、少なくとも当面、何も対応しないことだとの認識を示した。

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

ウィリアムズ総裁はニューヨーク市内で開かれたイベント向けの講演テキストで、「現行の金融政策スタンスは、最大限の雇用と物価安定という当局目標へのリスクのバランスを取る上で、適切な位置にある」と語った

イランでの戦争を受けたエネルギー価格の急上昇は、金融当局の二つの政策目標の両方に新たなリスクを突きつけている。

連邦公開市場委員会(FOMC)は今月17、18両日の会合で2会合連続となる金利据え置きを決めた。その後、当局者の一部がインフレにあらためて懸念を示す一方、他の当局者は中東での軍事衝突の影響を評価するのに当たり、辛抱強いアプローチを支持している。

ウィリアムズ総裁は「インフレの先行きの道筋を巡る不確実性は高い」と指摘。エネルギー価格の大幅上昇を受けて、今後数カ月に総合指数で見たインフレ率の上昇を予想する。

一方で今後、中東紛争が終結して物価の伸びが鈍化すると想定すれば、こうしたインフレ動向は年内に一部反転するとの見通しを示した。年末時点のインフレ率は2.75%前後と見込んでいる。

このほか、財政政策や好ましい金融環境、人工知能(AI)への投資が追い風となるとして、今年の米国内総生産(GDP)伸び率を2.5%程度と予想。労働市場は「まちまちの異例なシグナルを発している」としつつも、成長が上向くことを背景に失業率は低下するだろうと話した。

パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日早い時間帯のイベントで、イランでの戦争の経済的影響を評価するには時期尚早だとした上で、金融政策は引き続き「良い位置」にあると語っていた。

原題:Fed’s Williams Says Policy Well Positioned Amid Supply Shock(抜粋)

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