米国では人工知能(AI)に対する警戒感が強まっていることが、クイニピアック大学の最新世論調査で明らかになった。急速に進展するAI技術が雇用を奪い、教育に悪影響を及ぼすとの懸念が広がっている。

30日に公表された調査結果によると、AIが日常生活において利益よりも害をもたらすと考える人の割合は55%に上り、昨年4月時点から11ポイント増加した。

大手ハイテク企業が巨額の資金を投じてAI導入を進め、それが米経済成長の原動力となるなか、国民の懸念は一段と強まっている。

アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、アルファベット傘下グーグル、マイクロソフトの4社は今年、合計で6500億ドル(約104兆円)をAIインフラに投じる計画だ。

一方で大きな電力需要を伴うデータセンター建設は、電気料金の上昇を懸念する住民の反発が広がるなか、11月の中間選挙における主要な争点の一つとして浮上している。

今回の調査結果は、AIによる雇用喪失や誤情報拡散への懸念が強まっていることを示す他の調査とも整合的だ。NBCニュースの調査では、有権者は移民・関税執行局(ICE)よりもAIに対し、より否定的な見方を示した。

こうした懸念は、AI業界の著名な人物が発している警告とも重なる。アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)は今年に入り、AIが雇用市場に「異例の痛みを伴う」混乱をもたらすと述べていた。

クイニピアック大学の調査では、AIの進展が雇用機会を減らす可能性が高いと考える人の割合は70%に達し、昨年から14ポイント増えた。

また回答者の約3分の2が、AIは国内の教育を悪化させると考えていることが分かった。AIが教育を改善するとみる人は27%にとどまる。

調査は3月中旬、米国の成人1397人を対象に電話を通じて実施した。誤差は3.3ポイント。

原題:More Than Half of US Says AI Likely to Harm Them, Poll Finds(抜粋)

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