日本銀行の植田和男総裁は30日、為替動向は経済・物価情勢に大きな影響を及ぼすとし、経済・物価見通しの実現確度への影響を見極めて適切に政策判断するとの見解を示した。衆院予算委員会で答弁した。

植田総裁は円安が進んでいる為替相場について、過去に比べて「為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある」と説明。政策判断で重視する基調的な物価上昇率への影響にも留意が必要とし、経済・物価やリスクの見通しが実現する確度を見極め、「適切に金融政策を判断していく」とした。

日銀の植田和男総裁

日銀は19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%程度に据え置くことを決めた。植田総裁は会見で、円安が予想物価上昇率の上昇につながれば、基調物価の押し上げに作用すると指摘。足元の円安進行も踏まえて、動向を注視していく姿勢を示した。

30日の東京外国為替市場の円相場は、三村淳財務官のけん制発言を受けて、対ドルで約1年8カ月ぶり安値水準の160円台前半から反発。午前10時25分現在は159円95銭前後で推移している。

上昇基調の長期金利に関しては、物価目標の実現確度の高まりに応じて適切に利上げを行えば安定的に形成されていくと説明。一方、適切な調整が行われなければ、物価が上振れて「長期金利も上振れるリスクがある」と述べた。その上で、長期金利の安定形成に向け、市場との丁寧な対話に努める考えを示した。

--取材協力:氏兼敬子.

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