(ブルームバーグ):世界の液化天然ガス(LNG)生産能力の約5%を占めるオーストラリアのプラント2拠点での生産が熱帯低気圧の影響により減少した。カタールからの供給停止で打撃を受けた市場の逼迫(ひっぱく)をさらに強めている。
米石油大手シェブロンが運営するウィートストーン・プラットフォームでは26日正午(現地時間)にLNGおよび国内向けガスの生産を停止したと同社の広報担当者が明らかにした。同日午後3時ごろには、ゴーゴン・プラントの3系列のうち1系列で停止が発生した。
シェブロン・オーストラリアの広報担当者は発表資料で「熱帯低気圧ナレルの通過に伴う悪天候が、ゴーゴンとウィートストーン双方の操業停止を引き起こした可能性が高い」と述べた。
足元ではホルムズ海峡の事実上封鎖や、イランによる攻撃を受けたカタールの世界最大の液化プラント停止により、世界のLNG市場が不安定な状況となっている。LNG価格は2月末に米国とイスラエルがイランを初めて攻撃して以来、90%余り上昇している。
エネルギー経済・分析研究所の豪州産ガス担当リードアナリスト、ジョシュ・ランシマン氏は「カタールからの供給を代替しようとするLNG購入者にとって、オーストラリアのプラント停止は最悪のタイミングだ」と指摘。「今回の停止を受けてLNGのスポット価格は上昇する可能性が高く、買い手の負担はさらに増す」と述べた。
ゴーゴンは年産530万トンの生産能力を持つLNG生産系列を3基備える。ウィートストーンは合計890万トンの能力を持つ2系列に加え、国内向けガスプラントを併設する。両拠点を合わせると、世界の生産能力の約5%を占める。
原題:LNG Supply Cut Further After Cyclone Hits Chevron Plants (2)(抜粋)
--取材協力:Rob Verdonck、Keira Wright.More stories like this are available on bloomberg.com
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