日本銀行の奥野聡雄企画局長は27日、足元の金利上局面においても、緩和的な金融環境が経済活動を支えているとの認識を示した。衆院内閣委員会で答弁した。

奥野氏は、企業の経済活動に与える影響が大きい短中期ゾーンの金利は「実質ベースで見て、引き続きマイナスで推移している」と説明。金融機関の貸し出し態度も積極的だとして、「緩和的な金融環境が維持されており、経済活動がしっかりとサポートされている」と語った。

長期金利の上昇は、企業向けの長期貸出金利や社債の発行金利などの上昇を通じて「企業の資金調達コストに影響する」と述べた。その上で、そうしたコストの上昇は「高水準の企業収益が続いていることなどとあわせて評価する必要がある」との見解を示した。

日本銀行本店

日銀は4月28日の金融政策決定会合で政策金利の維持を決めたが、9人の政策委員のうち3人が利上げが必要として反対した。足元の金利スワップ市場で次回6月会合での利上げ確率が75%超に高まるなど早期利上げ観測が広がる中、奥野氏は緩和的な金融環境に言及し、利上げ継続姿勢をにじませた。

雇用環境は、失業率が2%台半ばから後半の低水準で推移し、「引き締まった状態が続いている」と指摘。今年の春闘も5%程度のしっかりした賃上げがこれまでのところ実現しており、日本の雇用・所得環境は「緩やかに改善している」との認識を示した。

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