(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)は、イランでの戦争が長期化した場合に、どの国が新たな資金支援を必要とする可能性があるかを見極めるため、シナリオ分析を進めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によると、IMFの政策設計・実行や評価を担う中核部門、戦略政策審査局(SPR)は各国担当チームに対し、経常収支の状況や潜在的な資金需要などの分析を共有するよう求めている。
こうした評価の焦点は資金支援プログラムを実施中の国だと、関係者の1人は説明した。IMF報道官はこれに関し、不確実性の高い世界では一段と多くの国が支援を求めてIMFに頼る傾向があるとして、必要に応じて支援を提供する用意があるとゲオルギエワ専務理事が最近強調した点を指摘した。
原油や天然ガスなど資源価格の急騰は、世界各国の経済に大きな負担となっており、政府の歳入減少リスクを高める一方で、国民生活支援のための支出拡大を迫っている。肥料供給の一部途絶は農業生産の見通しを悪化させている。
ゲオルギエワ氏は6日のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、IMFが現在、50カ国を対象にプログラムを実施しており、必要に応じて既存の枠組みの拡充や新規プログラムの創設に対応する用意があると述べた。IMFは25日時点で、これまでに支援要請は受けていないとしている。
ゲオルギエワ氏は特に原油輸入国や、サプライチェーンの末端に位置する太平洋の島しょ国、債務水準の高い低所得国への影響に懸念を示した。IMFのデータによれば、今月24日時点の融資残高は約1660億ドル(約26兆4720億円)で、貸し出し余力は約1兆ドルに上る。
IMFはまた、商品相場に関する新たな想定を織り込みつつ、世界経済見通し(WEO)の更新作業を進めている。関係者2人が明らかにした。4月にワシントンで開催されるIMF・世界銀行の春季会合に合わせ、公表される予定だ。
原題:IMF Runs Scenarios on Which Nations May Need Aid Due to Iran War(抜粋)
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