米郵政公社(USPS)は燃料費を含む輸送コストの上昇を相殺するため、料金を引き上げる計画だ。イランでの戦争が続く中、原油価格の上昇が財務的に苦しい同公社をさらに追い詰めている。

USPSは25日付の声明で、一部の小包料金を来年1月中旬までの期間、8%引き上げると発表した。普通切手などは値上げ対象から除外される。

監督機関の承認が得られれば、この値上げは4月26日に発効する。

イラン戦争で高騰する原油・燃料価格が世界経済に波及している様子が、この計画から浮き彫りになった。急速な価格上昇は消費者だけでなく、企業も懸念を深めている。燃料を大量に使用する輸送企業は特に影響を受けやすい。航空大手ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスのスコット・カービー最高経営責任者(CEO)は、ジェット燃料の価格急騰を受けて、航空運賃が20%上昇する可能性があると警告した。

郵政公社の財務自体がそもそも厳しい状況にある。スタイナー郵政長官は今月議会で、1年足らずで資金が底をつく可能性があると警告した。同長官は公社の財務改善に向けて、事業再編のコンサルタント会社を起用している。

今回の値上げは時限措置だが、市場環境を反映した価格調整の「恒久的な仕組み」への橋渡しとなる。これにより、全国すべての住所にサービスを提供する義務を「より持続可能な財務基盤の下で」これからも果たすことができるとUSPSは述べた。

スタイナー長官は今月、ディーゼル油の価格が高止まりすれば燃料サーチャージ導入も避けられない可能性があると述べていた。ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)やフェデックスといった民間業者は一般的にサーチャージを活用しているが、USPSは近年これを採用していない。

「当公社は毎日、月までの往復13回分に相当する距離を配達している」とスタイナー長官は3月4日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで述べた。「石油の価格には注意を払わざるを得ない」と話した。

米自動車協会(AAA)によると、ディーゼル油のスタンド価格は平均で1ガロン当たり5.37ドルに上昇しており、戦争が始まってから1.60ドル以上の上昇となっている。先物価格も戦争開始後に48%余り上昇している。

ガソリン価格も大きく上昇しており、小売価格は全国平均で1ガロン4ドル弱となっている。先物価格は米国がイランを攻撃して以降、51%上昇している。

USPSが提出した資料によると、前年度の営業費用に占める燃料費の割合は約2%だった。

原題:US Postal Service to Hike Prices as War Drives Up Fuel Costs (1)(抜粋)

--取材協力:Will Kubzansky.

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