(ブルームバーグ):大手米銀のJPモルガン・チェースは、「ハイパースケーラー」と呼ばれる大規模データセンターを運営するハイテク大手5社の債券に対し、弱気な賭けを可能にする投資商品を提供している。前例のない巨額での借り入れ拡大が続くなか、投資家はより流動性の高いヘッジを求めている。
事情に詳しい関係者によるとJPモルガンは先月、アルファベットとアマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、オラクルのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)で構成するバスケットを立ち上げた。このバスケットの取引は2500万ドル(約40億円)単位で行われ、各社のスワップは500万ドルずつとなると、非公開情報であることを理由に関係者は匿名で述べた。
ヘッジファンドなどの投資家はこのバスケットを購入することで、CDSに対する弱気または強気の見方を示すことができると関係者は述べた。シタデル・セキュリティーズは昨年11月、ハイパースケーラー4社が発行した社債に基づくバスケット2種のマーケットメークを開始した。
JPモルガンの広報担当者はコメントを控えた。ハイパースケーラー各社にもコメントを求めたが、現時点で返答はない。
テクノロジー大手による猛烈な勢いでの借り入れが、ポートフォリオに悪影響を及ぼす可能性を投資家は警戒している。これを背景に急増したヘッジの需要に、ウォール街は着目している。借り手がデフォルト(債務不履行)となった場合に損失の一部を回収できるCDS契約が、企業の健全性に対するヘッジまたは補完的な賭けとして買われている。
単一企業に連動するスワップは、1年前にはほとんど存在しなかったが、現在では金融セクター以外の米デリバティブ市場で特に活発に取引されていると、米証券保管振替機構(DTCC)のデータが示している。
投資適格級のCDSとしては、オラクルが最も流動性が高い。S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズの債券・コモディティー担当責任者ニコラス・ゴデック氏は、オラクルの週間平均取引高が8億3000万ドルを上回っていると、最近のインタビューで話した。
ブルームバーグは先週、ゴールドマン・サックス・グループやJPモルガンなどの投資銀行がヘッジファンド顧客に対し、プライベートクレジット(ノンバンク融資)市場の悪化に賭ける手段を提供していると報じた。
原題:JPMorgan Offers Clients a New CDS Basket to Hedge AI Debt Risk(抜粋)
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