かつて新興国市場の投資家にとって有力な投資先だった現地通貨建て債が急速に苦境に立たされている。

ドル安やインフレ鈍化、利下げを追い風に数カ月間上昇してきたこれらの債券は、イラン戦争の開始以降、4.5%超の損失を記録した。これはドル建て債の下落率のほぼ2倍に相当する。今年、ドルに対して上昇している主要な新興国通貨は22通貨中6通貨にとどまり、戦争前の17通貨から大きく減少した。

フォントベル・アセットマネジメントのポートフォリオマネジャー、ティエリー・ラローズ氏は「現在のリスク回避局面において新興国の現地通貨建て債が主な犠牲となっている」と指摘。「原油・ガス価格の急騰が世界のインフレ期待を再調整し、これら資産のボラティリティ上昇を招いている」と述べた。

過去1週間では、エネルギー価格上昇による物価圧力を抑えるため、東欧から中南米に至るまで各国の政策当局者が金利をより長期にわたって高水準に維持する、あるいは追加利上げが必要となる可能性を示唆した。

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はインフレが再び鈍化しない限り追加利下げには踏み切らない方針を明確にしたほか、欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は、イラン戦争の影響で物価上昇圧力が一段と高まった場合、ECBが4月にも利上げを検討することが必要になるとの見解を示した。

原題:Wall Street’s Favorite Emerging-Market Bet Falters as War Rages(抜粋)

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